高額療養費の支給(国民健康保険)

 

ページ番号1004575  更新日 令和5年4月1日 印刷 

同じ月内に、医療機関等で支払った一部負担金の合計が、自己負担限度額を超えたとき、その超えた金額を高額療養費として支給します。なお、申請手続きを一度行うと、次回以降の申請が手続き不要となり、原則として自動振込となります。
一部負担金の合計には、差額ベッド代、食事代、保険適用となっていない医療行為等は含まれません。
また、70歳未満の方の場合には、医療機関ごとに、入院・外来、医科・歯科別に一部負担金が21,000円以上のものが計算対象となります。

75歳以上の方は、後期高齢者医療制度の加入者となるため、国民健康保険(国保)の高額療養費の対象とはなりません。詳しくは「後期高齢者医療制度」のページをご覧ください。

70歳未満の方が1カ月に1つの病院でかかる医療費については、(表1)「70歳未満の方の高額療養費自己負担限度額(月額)」までとなる現物給付の制度があります(入院、外来、医科、歯科は別計算)。

詳しくは「70歳未満の方の高額療養費等の現物給付 (国民健康保険)」のページをご覧ください。

70歳以上の方が1カ月に1つの病院でかかる医療費は、(表2)「70歳以上の方の高額療養費自己負担限度額(月額)」までとなります(入院、外来、医科、歯科は別計算)。
ただし、2割負担者で「限度額適用・標準負担額減額認定証」をお持ちでない場合は「一般」の適用区分、3割負担者は「現役並み所得3」の適用区分でのお支払いとなります。差額が生じた場合は、診療月の約3カ月後に区からお送りする高額療養費支給申請書で申請することにより支給されます(入院中に負担した差額ベッド代、食事代、保険のきかない治療などは、高額療養費の支給対象になりません)。
詳しくは「70歳以上の方の高額療養費等の現物給付(国民健康保険)」のページをご覧ください。

自己負担限度額

高額療養費の自己負担限度額は以下のとおりです。

(表1)「70歳未満の方の高額療養費自己負担限度額(月額)」
所得による区分
【世帯の国保加入者の住民税基礎控除後の所得の合計】
自己負担限度額
 賦課標準額901万円超(住民税の申告をしていない方がいる世帯を含む) 252,600円 +(医療費総額〔10割〕- 842,000円)× 1%
 賦課標準額600万円超~901万円以下 167,400円 +(医療費総額〔10割〕- 558,000円)× 1%
 賦課標準額210万円超~600万円以下 80,100円 +(医療費総額〔10割〕- 267,000円)× 1%
 賦課標準額210万円以下 57,600円
 住民税非課税世帯

35,400円

(注意)

  • 非課税世帯とは、世帯主と世帯の国保加入者全員が住民税非課税の世帯です。
  • 賦課標準額とは、総所得金額等から住民税の基礎控除額43万円を差し引いた額です。
(表2)「70歳以上の方の高額療養費自己負担限度額(月額)」
所得による区分 外来(個人単位) 外来+入院(世帯単位)
現役並み所得3
課税所得690万円以上
252,600円 +(医療費総額〔10割〕- 842,000円)× 1% 252,600円 +(医療費総額〔10割〕- 842,000円)× 1%
現役並み所得2
課税所得380万円以上690万円未満
167,400円 +(医療費総額〔10割〕- 558,000円)× 1% 167,400円 +(医療費総額〔10割〕- 558,000円)× 1%
現役並み所得1
課税所得145万円以上380万円未満
80,100円 +(医療費総額〔10割〕- 267,000円)× 1% 80,100円 +(医療費総額〔10割〕- 267,000円)× 1%
(住民税課税世帯)
一般
18,000円
(年間上限144,000円)
57,600円
(住民税非課税世帯)
低所得2
8,000円 24,600円
(住民税非課税世帯)
低所得1
8,000円 15,000円

 (注意)
所得による区分は下記「所得区分の説明」を参照してください。

世帯で合算した場合の高額療養費算定基準額

同じ月に、同じ世帯の70歳未満の方が医療機関ごと(ひとつの病院でも入院、外来、医科、歯科は別計算)にそれぞれ21,000円以上の一部負担金を支払ったとき、それらの一部負担金を合算できます。
世帯の自己負担限度額は上記(表1)と同じです。

70歳未満の方と70歳以上の方で世帯合算する場合は、70歳以上の方の外来分・入院分をそれぞれ計算し、その後70歳未満の方の21,000円以上(医療機関、入院、外来、医科、歯科別)の一部負担金を合わせて、上記(表1)の自己負担限度額を超えた場合に高額療養費を支給します。

「4回目以降の高額療養費自己負担限度額」

同じ世帯で、過去12カ月の間に高額療養費の支給を4回以上受けたとき、4回目からは自己負担限度額が変わります。
ただし、70歳以上の方の個人で発生した外来のみの高額療養費は回数に含まれません。
また、同一都道府県内で住所異動し、転居前後に国民健康保険に加入していた場合、高額療養費の該当回数に通算します。

70歳未満の方
所得による区分
【世帯の国保加入者の住民税基礎控除後の所得の合計】
自己負担限度額
 賦課標準額901万円超 140,100円
 賦課標準額600万円超~901万円以下 93,000円
 賦課標準額210万円超~600万円以下 44,400円
 賦課標準額210万円以下 44,400円
 住民税非課税世帯 24,600円
70歳以上の方
所得による区分 自己負担限度額
現役並み所得3 140,100円
現役並み所得2 93,000円
現役並み所得1 44,400円
一般 44,400円

所得区分の説明

現役並み所得
(70歳以上)
高齢受給者証の一部負担金の負担割合が3割の方
詳しくは、下記の「国民健康保険の高齢受給者証」のページをご覧ください。
低所得2
世帯主と国保加入者全員が、住民税非課税の世帯の方(低所得1に該当する方を除く)。
低所得1
世帯主と世帯の国保加入者(被保険者)全員が、住民税非課税の世帯で、各人の公的年金収入が80万円以下で、かつその他の所得がない方。

高額療養費(外来年間合算)

基準日(7月31日)時点において70歳以上75歳未満で、所得区分が一般または低所得1、低所得2の方が対象です。
計算期間(前年8月1日~7月31日)中に、所得区分が一般または低所得1、低所得2であった月の外来療養における自己負担額の合計が、144,000円を超えた場合に、その超えた額を年間の高額療養費(外来年間合算)として支給します。支給対象となる世帯には年に1回(1月中旬)、申請書を送ります。
ただし、計算期間中に他の医療保険から杉並区国保に加入した方、または既に他の健康保険に加入している方は、申請にあたり「自己負担額証明書」の添付が必要になる場合があります。杉並区国保以外の利用分については、それぞれの他の健康保険へお問い合わせください。

(注)年間高額療養費の自己負担額とは、一部負担金から月間の高額療養費支給額等を差し引いた額です。

自己負担限度額の特例について

高額療養費は月単位で計算を行いますが、月途中で75歳の誕生日を迎えて後期高齢者医療制度に移行する場合には、移行前後の医療保険制度でそれぞれに自己負担限度額を支払うことになります。後期高齢者医療制度に移ることで医療保険が変わる方と、その被扶養者等の方は、移行月のみ、自己負担限度額が2分の1になります。また、同一都道府県内で住所異動し、転居前後で国民健康保険に加入していた場合も移行月のみ自己負担額が2分の1、もしくは4分の1になります。対象者や自己負担限度額等は下記の表のとおりです。

この特例は、特定疾病療養受療証をお持ちの方の一部負担金についても適用されます。
表2、表3、表4、表5は、自己負担限度額です。また【 】内は、同じ世帯で診療を受けた月以前12カ月の間に、高額療養費の支給を4回以上受けたときの4回目からの金額となります。

表1 対象者・該当者

対象者 該当月
(1)国保加入者で、75歳になり後期高齢者医療制度に移った方(月の1日生まれの方を除く) 75歳の誕生月
(2)社会保険、国保組合等、国保以外の医療保険制度に加入の扶養者等が75歳になったことにより、国保に加入した被扶養者および組合員以外の被保険者 国保加入月
(3)同一都道府県内に転居し、転居前後で国民健康保険に加入の方 転居月
(4)(1)かつ(3)に該当する方 75歳の誕生月、転居月
(5)(2)かつ(3)に該当する方 国保加入月、転居月

表2 70歳未満の方の自己負担限度額の特例(表1の(2)、(3)に該当の方)

所得による区分
【世帯の国保加入者の住民税基礎控除後の所得の合計】
自己負担限度額
 賦課標準額901万円超(住民税の申告をしていない方がいる世帯を含む)

126,300円 +(医療費総額〔10割〕- 421,000円)× 1%

【70,050円】

 賦課標準額600万円超~901万円以下

83,700円 +(医療費総額〔10割〕- 279,000円)× 1%

【46,500円】

 賦課標準額210万円超~600万円以下

40,050円 +(医療費総額〔10割〕- 133,500円)× 1%

【22,200円】

 賦課標準額210万円以下

28,800円

【22,200円】

 住民税非課税世帯

17,700円

【12,300円】

表3 70歳未満の方の自己負担限度額の特例(表1の(5)に該当の方)

所得による区分
【世帯の国保加入者の住民税基礎控除後の所得の合計】
自己負担限度額
 賦課標準額901万円超(住民税の申告をされていない方がいる世帯を含む)

63,150円 +(医療費総額〔10割〕- 210,500円)× 1%

【35,025円】

 賦課標準額600万円超~901万円以下

41,850円 +(医療費総額〔10割〕- 139,500円)× 1%

【23,250円】

 賦課標準額210万円超~600万円以下

20,025円 +(医療費総額〔10割〕- 66,750円)× 1%

【11,100円】

 賦課標準額210万円以下

14,400円

【11,100円】

 住民税非課税世帯

8,850円

【6,150円】

表4 70歳以上の方の自己負担限度額の特例(表1の(1)、(2)、(3)に該当の方)

自己負担限度額
区分 外来 外来+入院
現役並み所得3 126,300円 +(医療費総額〔10割〕- 421,000円)× 1%
【70,050円】
126,300円 +(医療費総額〔10割〕- 421,000円)× 1%
【70,050円】
現役並み所得2 83,700円 +(医療費総額〔10割〕- 279,000円)× 1%
【46,500円】
83,700円 +(医療費総額〔10割〕- 279,000円)× 1%
【46,500円】
現役並み所得1 40,050円 +(医療費総額〔10割〕- 133,500円)× 1%
【22,200円】
40,050円 +(医療費総額〔10割〕- 133,500円)× 1%
【22,200円】
一般 9,000円 28,800円
【22,200円】
低所得2 4,000円 12,300円
低所得1 4,000円 7,500円

表5 70歳以上の方の自己負担限度額の特例(表1の(4)、(5)に該当の方)

自己負担限度額
区分 外来 外来+入院
現役並み所得3 63,150円 +(医療費総額〔10割〕‐ 210,500円)× 1%
【35,025円】
63,150円 +(医療費総額〔10割〕‐ 210,500円)× 1%
【35,025円】
現役並み所得2 41,850円 +(医療費総額〔10割〕‐ 139,500円)× 1%
【23,250円】
41,850円 +(医療費総額〔10割〕‐ 139,500円)× 1%
【23,250円】
現役並み所得1 20,025円 +(医療費総額〔10割〕- 66,750円)× 1%
【11,100円】
20,025円 +(医療費総額〔10割〕- 66,750円)× 1%
【11,100円】
一般 4,500円 14,400円
【11,100円】
低所得2 2,000円 6,150円
低所得1 2,000円 3,750円

時効について

診療を受けた月の翌月の1日から2年を過ぎると申請することができません。保険医療機関等の間で、被保険者が一部負担金を分割納付している場合であっても、高額療養費の消滅時効は診療月の翌月1日から進行します。

特定疾病の認定

高額な治療を長い間続ける必要がある次の病気は、毎月の一部負担金が1万円(注)になります。該当する方には「特定疾病療養受療証」を発行しますので、申請してください(認定は申請をした月の1日からになります)。

  1. 人工透析を必要とする慢性腎不全
  2. 血友病および抗ウイルス剤を投与している後天性免疫不全症候群(HIV感染を含み、厚生労働大臣の定める者に限る)

(注意)人工透析を必要とする慢性腎不全の方で、世帯の国保加入者(被保険者)全員の賦課標準額の合計が600万円を超える世帯(または、住民税の申告をされていない方がいる世帯)で70歳未満の方は、毎月の一部負担金が2万円となります。

手続きに必要なもの

  1. 保険証
  2. 医師の意見書または障害者手帳(該当する特定疾病の記載のあるもの)

高額療養費の申請手続きの簡素化

国民健康保険の高額療養費の受給は「高額療養費支給申請書」の提出が必要でしたが、要件に該当する方は令和4年8月診療分から高額療養費の支給申請手続きを一度行うと、原則として次回以降の申請が手続き不要となり、初回振込口座に自動で振り込まれます。なお、振込口座を変更する場合、または自動振り込みを希望しない場合や終了する場合は、申し出が必要です。

 

このページに関するお問い合わせ

保健福祉部国保年金課国保給付係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表)、03-5307-0642(直通) ファクス:03-5307-0685