142 人見街道 【道】(久我山5丁目24番23号)

 

ページ番号1007917  更新日 令和3年5月1日 印刷 

 浜田山駅北側の、井の頭通りの分岐を起点に高井戸東・高井戸西・久我山を通って府中市若松町の新小金井街道に接する都道14号及び110号は人見街道と呼ばれています。総延長は約12キロで区内延長は約3.3キロです。
 古くは久我山街道や府中道などと呼ばれた区内の古道の一つで、武蔵国府府中(今の府中市)から大宮(今のさいたま市)に行く大宮街道、下総の国府(今の市川市)へ通ずる下総街道の道筋であったといわれ、近世以前は東西を結ぶ重要な道路であったと考えられています。近くの久我山5丁目9番の辻にある享保7年銘の石塔(杉並区登録有形文化財)には「これよりみぎいのかしらみち」「これよりひだりふちうみち」とあり、近世には井の頭や府中への道として利用されていたこともわかります。昭和の初めに、久我山駅辺の直線化や拡幅などの改修が行われ、昭和59年(1984年)4月には府中のかつての人見村(今の府中市若松町)を通ることから東京都通称道路名として「人見街道」と名付けられ今日に至っています。
 現人見街道とは別に、久我山1丁目と世田谷区との境界道路も以前は人見街道、或いはやまん街道と呼ばれ、甲州街道の脇街道であったといわれています。
 現在の人見街道筋には、東京都の天然記念物である横倉邸のケヤキ並木を始め、古刹松林寺、大熊稲荷神社、庚申塔などの文化財が点在し、その歴史の古さを物語っています。

令和3年3月

 

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