82 善福寺 【寺院】(善福寺4丁目3番6号)

 

ページ番号1007966  更新日 平成28年1月18日 印刷 

当寺院は、福寿山と号する曹洞宗の寺院で、本尊は阿弥陀如来立像です。開創は詳らかではありませんが、開山は御堂阿闍梨と伝えられ、中興開山は月山機法です。
古くは、無量山福寿庵と称する浄土系の小庵でした。享和年間(1891~1894)以前(一説には宝永6年(1709))には観泉寺(今川2-16-1)持になっていたと考えられています。「善福寺」と改称したのは、昭和17年(1942)のことです。
本尊の阿弥陀如来立像は鎌倉時代末期の作といわれ、流れるような衣文が美しい優雅な像です。その他、境内には浄土系寺院時代の歴代住職の墓石や、建武元年(1334)銘板碑、享保12年(1727)銘地蔵石像などがあります。
文政11年(1828)に成立した『新編武蔵風土記稿』には、「往古は善福寺・万福寺とて二ヶ寺ありしが、いつの頃か廃絶して今はその跡さえも知れず。………此善福寺の廃せしは、先年大に地震せしとき池水溢れいで、堂宇これが為に破壊に及びしが遂に再修に及ばず、其名空くただ池の称のみ残れりと。思うに、此時、寺をば何へか引移せしものならん」とあり、往古、池畔には「善福寺」という寺院があったとの記載がみられます。この「善福寺」と当寺院との直接の関係について、明らかな資料はありませんが、小庵の頃から引きついでいる机に「文化十二年………無量山善福寺福寿庵」とあるところから、「善福寺」という名が伝わっていたと考えられています。

平成26年2月

 

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