146 三年坂 【坂】(成田西3丁目4番1号)

 

ページ番号1007975  更新日 平成28年1月18日 印刷 

この右手の坂道は「三年坂」と言われていますが名称の由来は、はっきりしていません。
三年坂と呼ばれる坂は、京都や熊本地方などにも数多くあり、坂名の由来についてはさまざまに言われているようです。
東京では、江戸時代より三年坂と呼ばれていた坂は、旧東京市内に6か所ほどあるようです。いずれも、地域の境界にあり、昔は急坂で、寺院や墓地がそばにあったり、または、寺院から見えるところにある坂ばかりです。
この坂で転んだものは、3年きり生きられないとか、3年たつと死ぬとか言われた伝承がありました。
当地のこの坂も、ほぼ同様のいい伝えが残されており、かつては、尾崎橋から宝昌寺北へ一直線に上がる坂で成宗村の村境に位置していたと思われます。
明治時代のころの地図でみますと、崖端を直線で登る車馬の通行困難な急坂で、宝昌寺のうっそうとした森と杉二小の崖に挟まれた昼でも暗い、気味の悪い物騒な感じのする所だったようです。
そこで、人々は坂の行き来に用心が必要だということから三年坂の名をつけたのではないでしょうか。
通称地名には、昔の杉並をしのばせるものがたくさんあります。この坂の地名も大切に伝えてゆきたいものです。

平成7年3月

 

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