絶対に耳を貸さない、手を出さない！未公開株や社債の儲け話

未公開株や社債に関する相談が、急増しています。トラブルの内容を見ると、相談者の多くが60歳以上の高齢者であり、支払金額も増加する傾向にあります。なかには「老後の蓄えを全て失ってしまった」といった深刻な被害の相談も寄せられています。
未公開株・社債に関するトラブルが多発している背景としては、過去に未公開株や社債などを購入した高齢者が再度ねらわれていることや、そうした高齢者にトラブルが周知されていないことが挙げられます。
被害にあわないために、未公開株や社債を「絶対に儲（もう）かる」と勧誘したり、公的機関をかたるといったあやしい儲け話には絶対に耳を貸さない、手を出さないように注意しましょう。

相談の事例

突然、未公開株の資料が送付されてきた。以前に購入した70株の未公開株の処分に困っており、購入するつもりはなかったが、数日後、別の事業者から電話があり、資料を送付してきた会社の未公開株を保有していれば、手持ちのものを含めて1株60万円で買い取ると言われた。未公開株を1株40万円で20株購入し、800万円を振り込んだ。その後、未公開株の発行会社とも、買い取ると言った事業者とも連絡が取れなくなってしまった。

無登録業者による未公開株等の勧誘は金融商品取引法違反となります。公的機関をかたったり、公的機関と紛らわしい名称で勧誘するケースには特に注意してください。
また、資料を送付した業者とは別に買取業者が登場することがありますが、「高値で買い取る」などの約束が守られることはありません。

最近の手口は 複数の業者を演じ、巧みな演技、演出によって消費者を引き込む「劇場型」と呼ばれる販売方法や勧誘方法、 また、過去に未公開株や社債などを購入したことのある消費者に、被害回復をうたって未公開株などを購入させる「被害回復型」など悪質・巧妙化しています。
支払ったお金を取り戻すことはとても困難なので、あわててお金を支払わないことが大切です。

少しでもおかしいなと感じたら、消費者センターに相談しましょう。