結核について

 

ページ番号1004785  更新日 令和2年4月1日 印刷 

結核は「過去の病気」ではありません。平成30年は全国で約16,000人、東京都でも約2,000人の方が新たに結核を発病しています。日本は結核の中程度の流行国として位置づけられており、患者数は減少傾向にあるものの、世界の中では決して患者数の少ない国ではありません。
特に高齢者の割合が高くなっていますが、東京都や杉並区では、20歳代から30歳代の若い世代の患者割合が全国に比べて高く、若い人にとっても注意が必要です。

杉並区の結核の現状

杉並区の結核患者数・罹患率の推移(平成27年~令和元年)

人口(10月1日推計)

新登録患者数

罹患率(区)

罹患率(都)

罹患率(国)

平成27年

563,058

83

14.7

17.1

14.4

平成28年

569,634

93

16.3

17.2

13.9

平成29年

563,974

93

16.5

16.1

13.3

平成30年

579,877

67

11.6

14.2

12.3

令和元年

585,186

69

11.8

未確定

未確定

  1. 罹患率とは、一定期間にどれだけの疾病者が発生したかを示す指標
    罹患率 = 新登録結核患者数 ÷ 人口 × 10万
  2. 人口は、「東京都の人口(推計)」(総務局統計部)より記載
  3. 国・都の罹患率は「東京都における結核の概況」(東京都感染症情報センター)より記載
    元年については未確定のため未記載
令和元年 杉並区の年齢階級別患者数

年齢

新登録患者数の割合

0~4歳

0(0%)

5~9歳

0(0%)

10~14歳

0(0%)

15~19歳

1(1%)

20~29歳

7(10%)

30~39歳

3(4%)

40~49歳

6(9%)

50~59歳

9(13%)

60~69歳

11(16%)

70~79歳

10(15%)

80~89歳

11(16%)

90歳以上

11(16%)

69(100%)

結核とは

空気中の「結核菌」という細菌が体内に入り、増えることで起こる病気です。

感染経路

結核は飛沫・空気感染する病気です。結核の患者さんが咳をした飛沫(しぶき)に結核菌が含まれている場合、それを周囲の人が吸い込むことで感染することがあります。また、飛沫の周りの水分が乾燥・蒸発した状態(飛沫核)でも結核菌は生き続け、空気中を漂い、それを吸い込むことで感染することもあります。

「感染」と「発病」の違い

多くの場合は、結核菌が体の中に入っても、体の持つ抵抗力により追い出されます。しかし、結核菌が追い出されず、体内に残っている状態を「感染」といいます(潜在性結核感染症)。やがて結核菌が体で活動し始めると、病巣ができ、咳、痰、発熱などの症状が現れます。これを「発病」といいます。病状にもよりますが、発病して病気が進行すると人にうつる(うつす)可能性があります。ただし、感染した人(潜在性結核感染症)が全員発病するわけではありません。一般的には感染した10人のうち、結核を発病するのは1人か2人といわれています。

結核の主な症状

2週間以上続く咳、痰、微熱、体重減少、食欲低下、寝汗などで、初期の症状は風邪と似ています。さらにひどくなると、だるさ、息切れ、血痰などが出始めます。気になる症状がある場合は、早めに受診しましょう。また高齢者は、咳や痰がなく、食欲低下や体重減少、だるさ、などから結核が見つかる場合が多くありますのでご注意ください。

予防と早期発見

年に1回は健康診断を受けましょう

肺結核は胸部エックス線検査で発見できます。自覚症状がなくても結核が発見される場合がありますので、定期的に健康診断を受けましょう。特に80歳以上の方は、国内の結核新規登録患者の4割を占めています。65歳以上の方は、結核健康診断(肺がん検診を兼ねる)が無料で受けられますので、早期発見のために年に1回は結核健康診断を受けましょう。
また、発病した場合に周囲に広く感染させる恐れが高い職種(学校職員、福祉施設職員等)や結核患者との接触の可能性が高い職種(病院、診療所従事者)などの方は、症状がなくても年1回の胸部エックス線検査が義務づけられています。

気になる症状があるときは早めに受診しましょう

2週間以上続く咳、痰、微熱、体重減少、食欲低下など、風邪のような症状が長く続くようなら早めに受診しましょう。また、周囲の方への感染予防のためにも、咳がでるときにはマスクをつけましょう。マスクがないときは、ティッシュやハンカチなどで口もとを押さえ、咳エチケットを心がけましょう。

BCGの予防接種をしましょう

BCGは乳幼児の重症結核を予防します。生後1歳(誕生日の前日まで)になるまでに受けましょう(標準接種期間は生後5カ月から8カ月まで)。

健康管理をしましょう

結核は体の抵抗力が低下すると発病しやすくなります。規則正しい生活をし、疲れやストレスをためないように、睡眠をしっかりとる、バランスの良い食事など、日ごろの健康管理が大切です。糖尿病など免疫力が落ちる病気もありますので、治療中の病気のある場合は、医師のもとできちんと管理することも大切です。

結核(潜在性結核感染症を含む)と診断されたら

結核(潜在性結核感染症を含む)治療の基本

症状が重い場合やほかの人に感染させる恐れがある場合は、入院が必要になります。
結核治療の基本は規則正しい服薬です。ただし、薬の効かない結核や重症の場合は、手術が必要になることもあります。薬は、病状に合わせ3種類から4種類を組み合わせ6カ月から12カ月程度内服します。治療開始後、2週間から1カ月服薬を続けると、症状が改善され、人に感染させる恐れも少なくなります。ここで、服薬を中断したり、不規則な服薬をすると、体の中には結核菌がまだ残っているので、症状が悪化したり、薬に対する耐性ができて、薬が効かなくなったりします。薬剤耐性菌になってしまうと、治療は大変難しくなりますので、治療終了まで医師の指示を守ってきちんと内服を続けることが最も重要です。
潜在性結核感染症(結核菌に感染しているが、結核の症状はなく、今後発病する恐れがある状態)の治療では、発病を抑えるために1種類の薬を最低6か月間服用します。服薬により発病は70%程度予防でき、その効果は少なくとも10年以上続くと考えられています。
長期間、薬を忘れずに飲み続けることは誰にとっても難しいことです。ご家族や周囲の方々の協力も大切です。
治療に対しては医療費の一部を公費で負担する制度があります。

身近に結核の人がいた時は

結核はインフルエンザのように短期間に次々と感染が広がっていく病気ではありません。しかし、患者の結核菌が咳や痰とともに体の外に出るようになると、周囲の方に感染が起こる可能性があります。結核は患者の痰に含まれている結核菌が多いほど、近くで話すなどの接触の程度が密接なほど、感染する機会は多くなります。
ただし、結核にかかってもきちんと治療をしていれば、周囲の人に感染させる心配はありません。また、手や物についた菌からの接触感染はしないので、室内や食器などの消毒は必要ありません。
周囲の方の健診が必要な場合は、最寄りの保健所から連絡がありますので、その指示に従って、健診を受けてください。結核は潜伏期間が長く、健診は適切な時期に受ける必要があります。ご心配な点がありましたら、保健所へお問い合わせください。

保健所が行っていること

結核医療費の公費負担

患者の適正な医療の確保と医療費の負担軽減のために、治療に対して医療費の一部公費負担制度があり、保健所はその申請窓口となっています。治療が必要な場合は下記をご覧ください。

確実な治療に向けた患者支援

結核患者数減少のためには、確実に治療し周囲への感染を広げないことが重要です。そのため、保健所では全結核登録患者に対して杉並区直接服薬支援(DOTS)を行っています。また、きちんと服薬しても薬が効かなかった菌が生き残ることがあり、再発率は2~5%と言われています。再発がおこりやすい治療終了後約2年間は胸部エックス線検査などの健診(管理検診)を実施し、経過を確認しています。
患者および家族など周囲の方が、病気や治療について十分理解し安心して治療を継続できるよう、保健師による訪問などの支援も行っています。

接触者健診(患者の家族や周囲の方々の健診など)

新たな感染性のある患者の発生を予防するためには、周囲の人たちの健康診断の実施が大切です。保健所では、患者の病状や接触状況、健診を受ける方の年齢や健康状態などを考えて、必要な方へ接触者健診を行い、患者の早期発見、早期治療に力を入れています。

ツベルクリン反応検査

  • 結核の感染を調べる検査です。ツベルクリン液を注射し、48時間後に発赤の大きさを測ります。
  • この検査では感染の時期は特定できません。
  • 原則として6歳未満の未就学児に行います。
  • BCGを接種していると反応が大きくなることもあります。
  • 感染後、約8週間は検査しても感染が検査結果に現れない期間があります。
  • BCG接種をしておらず結核を発病すると重症化の恐れのある乳児などは、この検査が陰性でも、潜在性結核感染症の治療を開始することがあります。

インターフェロンγ(ガンマ)遊離試験(IGRA検査)

  • 結核の感染を調べる検査です。採血をして、その血液から判定します。
  • この検査では感染の時期は特定できません。
  • 6歳未満の未就学時にはツベルクリン反応検査と合わせて実施することもあります。
  • BCG接種歴があっても結核感染を正確に診断できる検査です。
  • 感染後、約8週間は検査しても感染が検査結果に現れない時期があります。

胸部エックス線検査

  • 結核を発病していないか調べる検査です。胸のエックス線写真をとります。
  • IGRA検査を行わない方は、はじめからこの検査を行います。

結核に関する相談・普及啓発

保健所には医師・保健師などの医療専門職がおり、結核に関するご相談、療養支援、広報すぎなみやホームページでの情報発信などをしています。

ハイリスク健診

結核のまん延国からの入国者が多く在籍する区内日本語学校や、健診の機会がなく緊急に医療や援護が必要な路上生活者を対象に、積極的に胸部エックス線検査を行い、患者の早期発見に努めています。

結核定期健康診断実施報告

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の2及び第53条の7に基づき、下記の実施義務者は毎年結核健康診断を実施し、報告することになっています。
健康診断実施後、届出様式により杉並保健所へ提出してください。

実施義務者及び受診者

実施義務者 受診者 定期
事業者
  1. 学校(専修学校及び各種学校を含み、幼稚園を除く)の従事者
  2. 病院、診療所、助産所の従事者
  3. 介護老人保健施設、社会福祉施設(注)の従事者
毎年度
学校長 大学、高校等(修業年限が1年未満の者を除く)の学生または生徒 入学した年度
施設の長 社会福祉施設(注)に入所している者 65歳以降毎年度

(注)上記中の社会福祉施設【社会福祉法第2条第2項第1及び3号から6号に定める施設】
養護老人ホーム・特別養護老人ホーム・軽費老人ホーム・障害者支援施設・婦人保護施設など

届出様式

下記の添付ファイルをご覧ください。

提出時期

健康診断を実施した年度末(3月31日まで)

提出方法及び提出先

郵送またはファクスにて下記へお送りください。

杉並保健所保健予防課感染症係(結核担当)
〒167-0051 杉並区荻窪5丁目20番1号
ファクス:03-3391-1927

関連情報

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このページに関するお問い合わせ

杉並保健所保健予防課感染症係
〒167-0051 東京都杉並区荻窪5丁目20番1号
電話:03-3391-1025(直通) ファクス:03-3391-1927