PTAのホントのところ(令和3年4月15日)

 

ページ番号1064762  更新日 令和4年6月27日 印刷 

「すぎラボ」は杉並区で子育て中のママライター・パパライターによるコンテンツです。

もし、あなたが抽選でPTA会長に決まったらどうしますか? しかたなく引き受けて、無難にこなしますか? 拒否しますか? むしろ立候補して前向きに取り組む予定ですか? PTAの仕事内容、あるべき姿、役員の決め方などを整理しながら、一緒に考えてみましょう。

PTAとは

先生と保護者の会

PTAのイラスト

PTAはParent-Teacher Association(ペアレント ティーチャー アソシエーション)の略で、学校や園に通う親と先生の共同組織です。親の会と思っていた方もいらっしゃるかもしれませんが、先生も組織の一員なんですね。そもそもの始まりはGHQの提案を受けて組織されたもので、学校や地域で子どもたちが安心・安全に楽しく過ごせるよう、活動することを目的としています。

ボランティアなのか、義務なのか

PTAは会員の総意に基づき自主的、民主的に運営される任意団体とされています。実はPTAが設置されていない学校もありますし、設置されていても、加入は任意です。加入者のみ会費を支払います。
もし、加入しなかった場合、PTAが費用を負担するイベント等への参加はできないこともあります。ただし、PTAはその学校の全ての子どものために活動するので、加入していなかったとしても利益を享受することがあります。
例えば、パトロールする場合は全ての子どもたちを見守りますし、学校教育への要望を総意として提出する場合には、その要望を受けて学校側が運営方法を変えれば、PTAの加入非加入に関わらず、全ての子どもたちのためとなります。

PTAの意義

子どもたちのために必要だけれど、自治体が実施していないことを、自治体に要望するよりも早く実行に移せるというメリットがあります。
また、学校教育への要望を、個人ではなく、総意として伝えることができるという点もメリットです。
昨今では、新型コロナウイルス対応として、登校のしかた、学校での過ごし方にも特別な方法が取られたかと思いますが、その際にも、感染防止と健やかな成長のため、子どものためには何が最適か、意見を取りまとめる機能があったのではないかと思います。

公益社団法人 日本PTA全国協議会

各学校や園を1つの単位として組織され、そのPTAが集まって、区P連、都P連、関東支部、日本PTA全国協議会と大きな連合組織を作っています。PTA会長になると、P連の会議や研修に参加する必要があります。P連から脱退することも可能です。

PTAの仕事

会員の仕事

会員としての仕事は、学校によりますが、通学路のパトロールや、交差点での旗振り、地域や学校でのイベントの際の運営などがよく聞くものかと思います。年に1~2回の参加になると思いますが、子どもの少ない学校では当番が多く回ってくるという話も聞きます。

委員会の仕事

特定の委員に所属すれば、専門の業務を担うことになります。例えば、広報として活動内容を冊子等で報告したり、イベント運営の管理をしたり、推薦図書の選出をしたり、次期役員選出のための選挙の準備・運営をしたりといった活動です。委員会の名称や活動内容は学校によって異なり、学校によって、あるもの、ないものがあります。

役員の仕事

全体のトップとなる役員がおり、会長・副会長・会計・庶務などがありますが、特に会長は負担が大きく、PTA全体の運営方針を決定、進捗確認をするとともに、他校のPTAとの共同の打ち合わせがあったり、当番校の場合は区P連の会長として、他校の取りまとめも実施することがあったりと、平日に時間を取られることも多く、責任も重くなります。
逆に、メリットよりデメリットが多いと感じる業務があれば、変更することができるのも役員の魅力です。改革には時間がかかるかもしれませんが、役員になって別のやり方を提案すると言うのも手かもしれません。例えば、PTAをなくすという提案もできます。

役員の選出方法

PTA役員は、責任や負担が大きいため、積極的に参加する方は多くないのが実情です。役員の選出方法はたいてい立候補制となっていますが、1度の声かけで立候補者が揃うことはほぼないのではないでしょうか。
立候補で候補者が決まらない場合には、推薦、指名、抽選など、PTAによって選出の方法が決まっています。他にも、ポイント制として、PTAの活動に積極的に関わるほどポイントがたまり、役員に選出されにくくなるという方式や、町内会の会長が指名する、という例もあるようです。
抽選は公平ですが、会長職に向いている方が当選するとは限らないため、仕事に前向きに取り組めない場合もあります。逆に、立候補方式にこだわることで、なかなか手を挙げる人がおらず、無言の会議が何時間も続くという話もあります。校長先生がPTA会長に立候補した例もあるとか。
どの方法も一長一短があるようですね。あなたの学校・園ではどのような方法決めているのでしょうか? もし変えられるとしたら、どのように変えたいですか?

おわりに

子どもたちが健やかに成長するためには、学校・家庭・地域の協力がかかせませんよね。地域の人とは誰でしょう? 地元商店の方々もそうでしょうし、その地域に暮らしている親も、地域の人間ですね。地域の人間として子育てに関われるのが、PTAという場なのかもしれません。自分の子どもだけでなく、地域の子どもたちみんなが安心して過ごせるよう、わたしたち一人一人が、地域の人間として責任があるんですね。いかがでしょうか。あなたがPTA会長に選出されたら、どのようにPTAを運営していきますか?

すぎラボライター ヤリタガリ

 

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