134 お伊勢の森 【その他】(阿佐谷北5丁目45番)

 

ページ番号1007849  更新日 平成28年1月18日 印刷 

区立杉森中学校からお伊勢の森児童遊園にかけての一帯です。
阿佐谷北1-25(JR中央線、阿佐ケ谷駅北側)にある阿佐ケ谷天祖神社(神明宮)の旧社地です。
『江戸名所図会』には、12代景行天皇44年に日本武尊が蝦夷を征伐して凱旋の時、ここで休まれたので土地の人が、尊の武功を慕って社をつくり、神明宮としたと書かれています。
また、その後、建久年間(1190~1198)この土地に住んでいた横井兵部という人が伊勢神宮の参拝に出かけ、勢州(今の三重県)能保野に泊った夜、大神宮のお告げがあり、伊勢の宮川から持ち帰った霊石を、社に安置してご神体にしたとも書かれています。祭神が「天照大御神」で伊勢神宮と同じところから、土地の人は旧社地を「元伊勢」と、呼んでいました。その後も、「お伊勢の森」といって親しまれています。また、近くにあった電信隊の兵士が、ラッパの練習にきていたりしたので、「ラッパの森」ともいわれました。
「天祖神社旧地」と彫られた玉石と角柱形記念碑は、現在は、阿佐谷天祖神社(神明宮)に安置されています。
記念碑の裏面には、
老松や 青く茂りて 御伊勢山
ときの巣造る 神徳の松
と、刻まれています。今では、貴重な存在となった特別天然記念物の「トキ」がすむほどに、静かな森であったようです。

平成3年3月

 

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