68 大圓寺 【寺院】(和泉3丁目52番18号)

 

ページ番号1007862  更新日 令和6年8月13日 印刷 

当寺は泉谷山と号する曹洞宗(禅宗)の寺院で、本尊は木造釈迦如来坐像です。
寺伝によれば、慶長8年(1603年)に徳川家康が開基となって、江戸赤坂溜池のあたりに大渕寺の名で建立されました。開山は諦巌(たいがん)和尚と伝わります。しかし、寛永18年(1641年)正月に発生した江戸の大火で諸堂を類焼し、跡地は御用地として召し上げられ、その代地として伊皿子(いさらご)に寺地を拝領して移転しました。そのころ、大渕寺の寺名を大圓寺に改めています。
江戸で死去した薩摩藩主島津光久の嫡子綱久の葬儀を延宝元年(1673年)に行って以来、藩邸に隣接する当寺は、島津家の江戸における菩提寺となりました。寺内には薩摩家代々の位牌堂が設けられています。このころ、当寺に塔頭として福寿院(本尊・釈迦如来)、門能院(本尊・阿弥陀如来)の二院が建立され、それぞれ大名の保科、旗本の五井・松平・本多・土方の諸家中、町人衆を檀徒として隆盛を極めました。
明治41年(1908年)、この二院の塔頭を併合して現在地に移転し、今日に至っています。
境内には、石像の仁王尊や寛永2年(1625年)に芝浦の海中から出現したといわれる塩見地蔵尊石像、また島津家寄進の宝筐印塔・六地蔵尊があり、墓地には益満休之助他75名の名を刻んだ「戊辰薩藩戦死者墓」並びに横山安武・八田知紀等の墓があります。
ほかに、当寺近辺から出土した板碑も所蔵されています。

 

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