135 龍光寺 【寺院】(和泉3丁目8番39号)

 

ページ番号1007863  更新日 令和6年9月6日 印刷 

当寺は泉涌(せんゆう)山医王院と号する真言宗室生(むろう)寺派の寺院です。
本尊は木造薬師如来立像で、杉並区内では珍しい平安時代末期に造立されたものです。
明治10年(1877年)の「明細簿」によると、開創は承安2年(1172年)とされ、開山は寺伝によれば龍観和尚(明応2年(1493年)寂(じゃく))と伝えられています。
山号の「泉涌」は、和泉の地名の由来ともなった貴船神社(和泉三丁目22番)の泉に、院号の「医王」は、本尊の薬師如来にちなむものといわれています。また寺号の「龍光」は、当寺のすぐ下を流れる神田川の源、井之頭池にすんでいた巨大な竜が、川を下ってきて、この付近で雷鳴をとどろかせ、光を放って昇天したことに由来すると伝えられています。
江戸時代、当寺の本尊は難病に御利益がある薬師如来として信仰あつく、護摩の煙が絶えなかったといわれています。
戦時中の供出で今はなくなってしまった寛保2年(1742年)銘の梵鐘にも、「医王之宝殿」「衆病悉除抜苦」と記されていました。なお現在の梵鐘は、昭和29年(1954年)に造られたもので、区内では最も大きいものです。
当寺に伝わる文化財としては、室町期に作られたといわれる木造興教大師坐像、文明2年(1470年)銘・明応5年(1496年)銘の板碑のほか、江戸時代の供養塔・庚申塔など多数が所蔵されています。
また、当寺は明治初年に廃寺となった慈冠山日照寺を合併しています。

 

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