18 光明院 【寺院】(上荻2丁目21番3号)

 

ページ番号1007904  更新日 平成28年1月18日 印刷 

慈雲山光明院は、真言宗豊山派の所属で通称「荻寺」と呼ばれ、荻窪という地名もその名に由来するといわれています。
当寺蔵の「縁起石碑」によれば、和銅元年(708)行基作の仏像を背おった遊行中の僧が、この地を通りかかったところ急に仏像が重くなり、荻の草堂を作って仏像を安置したのが開創と伝えています。
本尊の千手観音像は南北朝期の作であり、また境内から本尊と同時代に作られたとみられる五輪塔や、室町期の板碑などが出土しており、当時の開創は南北朝期にさかのぼれるものと考えられます。
今も寺の周辺に残る「四面堂」「堂前」の地名も、当寺の御堂に起源をもつといわれています。
本尊の千手観音像は、俗に「荻窪の観音様」の名で近在の人々に親しまれ、大正時代までは本尊の写し観音が地域を巡業する行事が行われ、信仰を集めたといわれています。
なお、嘉永3年(1850)再建された本堂は現在の位置よりも西南側にありましたが、明治21年甲武鉄道(現中央線)建設のため、現在地に移されました。

昭和55年2月20日

 

このページに関するお問い合わせ

教育委員会事務局生涯学習推進課文化財係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表) ファクス:03-5307-0693