118 中瀬天祖神社 【神社】(清水3丁目19番10号)

 

ページ番号1007938  更新日 令和6年9月6日 印刷 

当社は、江戸期に記された「新編武蔵風土記稿」多摩郡下井草村の条に「十羅刹(じゅうらせつ)堂」とあり、「妙正寺ヨリ三町程北ノ方小名神戸(ごうど)ニアリ 妙正寺御朱印地ノ内ナリ 則此ノ寺ノ持堂」と記されています。十羅刹とは、もとは人を食う悪鬼でしたが、後に法華経を守る守護神となった十人の羅刹女といわれています。このことから、日蓮宗の妙正寺がここに十羅刹を祀(まつ)ったものと思われます。
明治以前は十羅刹様とか神明様とか称していましたが、明治元年(1868年)の神仏分離令によって天祖神社と改称されました。
祭神はおおひるめむちのかみ(天照大神の別の尊称)・市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)(天照大神の姫君)・保食神(うけもちのかみ)(穀物や食物の神)の三神です。また敷地内には三峯(みつみね)神社のほか、市杵嶋神社・稲荷神社合殿の境内神社があります。
近代に入って作成された「神社明細帳」の由緒には「当社は井草八幡宮の境外神社で、井草川の西岸神戸坂の上に在り、極めて古き社にして神体は一大石剣なり」とあります。
この神体を霊石とする伝説があり、昭和20年(1945年)頃まで例祭日には社前で餅をつき“舌べろ餅”という丸餅を参拝者に配りました。この餅を食べると子宝が授かるといわれ遠方からも多数の参詣者があり、「神戸の鎮守様」として昔から親しまれてきました。
天祖・三峯・稲荷それぞれに講中があり、百余名の氏子が熱心に維持管理にあたっています。

 

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