132 大鷲神社 【神社】(下井草1丁目31番1号)
当社は出世大鷲神社と称し、御神体は剥製の大鷲(おおわし)です。
この地は天沼小字本村(こあざほんむら)と呼ばれた農村地帯でした。大正10年(1921年)1月11日、現在の本天沼二丁目37番付近の畑地にあった赤松に飛来した鷲を、村の人たちが悪戦苦闘の末仕留めました。羽を広げると2メートル以上もある大鷲で、村中の人達が見物に来ましたが、村に祟りでもあると大変なので、おとり様としてお祀(まつ)りしようと話がまとまり一社を創立しました。以来、大鷲の剥製を御神体とし、除災招福の御神徳を仰いでいます。
その後、毎年11月の酉の日には市がたち、天沼小字本村だけでなく近郷近在の名物として狂言や踊りなどの余興が催されたり、賑(にぎ)やかなお祭りが行われました。今でも酉の市には、町の有志により商売繁盛を祈る熊手が売られています。
前を通る早稲田通りは拡張され、今では平坦な道となっていますが、昭和初期の区画整理前は、大鷲神社から西へ向かう道は「げんぼう坂」と呼ばれ、かなり急な坂道で荷車を引く者にとっては難所の一つになっていました。
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