61 銀杏稲荷神社 【神社】(下井草2丁目15番8号)
当社は旧下井草村の鎮守で、社名は神社の裏山にあった銀杏の大木に由来しています。
井草村井口家2代の井口外記によって元和2年(1616年)に創建されたとされ、棟札に「抑当社勧請者元和二歳比、先祖外記造営(下略)」とあります。
井口家は相州(現・神奈川県)の三浦氏の末裔といわれ、天正年間(1573年~1592年)に当地に移り住んだもので、その一族の多くは名主・年寄役などを勤めました。
村の鎮守として祀られた当社は、かつては境内も200坪ほどあり、江戸時代には下井草村の妙正寺が別当として管理していましたが、現在は井口家を中心として地元の人々に信仰されています。
現在も残されている、文政12年(1829年)2月に下井草村氏子中が奉納した「正一位銀杏稲荷大明神」の大幟(おおのぼり)は、当時から稲荷信仰が盛んだったことをうかがわせる貴重な資料です。
毎年2月初午の例祭日には世話役の頭を中心にして、この大幟と各講中持ち回りの幟を立て、井草八幡宮より御幣を戴き、御神酒や赤飯及び種々の御供物をして、五穀豊穣(ごこくほうじょう)・講中安全・子孫繁栄を祈願しています。
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