47 西高井戸松庵稲荷神社 【神社】(松庵3丁目10番3号)
当社は旧松庵村の鎮守で祭神は受持命(うけもちのみこと)です。
松庵村は万治年間(1658年~1660年)に松庵という医者が開いたと伝えられ、安養寺(武蔵野市)の供養塔にある荻野松庵がその人ともいわれています。
境内入口には元禄3年(1690年)、元禄6年(1693年)銘の庚申塔があり、元禄3年のものには「武州野方領松庵新田」と刻まれています。このことから元禄3年以前には松庵村が開村していたことが分かります。
また当社は、明治維新の際に廃寺となった円光寺(天台宗・江戸八丁堀湊町普門院末)の境内にあった社で「新編武蔵風土記稿」の松庵稲荷の項には「上屋二間ニ二間半 内ニ小祠ヲ置 社前ニ鳥居ヲ立 村内ノ鎮守ニシテ例祭ハ其日ヲ定メズ」と記されています。
昭和9年(1934年)、隣村中高井戸村の鎮守稲荷神社を合祀以後、西高井戸松庵稲荷神社と称し、同10年(1935年)には社殿を改築し、今日にいたっています。
社前の五日市街道は江戸時代には「青梅街道脇道」とも呼ばれ、木炭をはじめとする生活物資の輸送に大きな役割をはたしてきました。
なお、神社の北側裏手には、円光寺初代住職である寿海〔元禄9年(1696年)遷化(せんげ)〕の墓地をはじめ、歴住の墓地や五輪塔があります。
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