116 市杵嶋神社 【神社】(善福寺3丁目18番)

 

ページ番号1007964  更新日 平成28年1月18日 印刷 

この島に鎮座する社は、市杵嶋神社といい、祭神は市杵嶋姫命です。
当社は江戸時代、善福寺池の弁才天といわれ、『新編武蔵風土記稿』には「池の南に弁天の祠あり。一尺(約30センチ)四方にて南に向ふ。本尊は石の坐像にて、長八寸(約24センチ)はかり」とあります。
また、寛永年間(1624~44)には、それまで祀られていた右手奥の島から現在地へ移されたといわれ、それ以降、その島を「元弁天」という様になりました。
「善福弁才天略縁記」によれば、この地域の旧名「遅の井」の地名譚(源頼朝が奥州征伐の途時この地に宿陣し、飲水を求めて弓筈で各所を穿ちましたが水の出が遅く、弁才天を祈り、やっと水を得た)に倣い、建久8年(1197)に江ノ島弁才天を勧請したのが当社の始まりとあります。
このことから甘水に霊験ありとして、旱魃の折には区内はもとより、練馬・中野の村々からも雨乞い祈願に参りました。
雨乞い行事は、池水を入れた青竹の筒2本を竹竿につるして担ぎ、その後に村人達が菅笠を被り、太鼓をたたいて「ホーホィ、ナンボェ~」と唱えながら村境を巡りました。また氏神の前に井戸水ち池水をはった四斗樽4個をすえ、四方に散水しながら祈ったともいわれています。
この様に旱魃の年毎に行われてきた雨乞いの行事も、昭和24年(1949)を最後に見られなくなりました。

平成22年3月

 

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