74 高井戸東遺跡 【遺跡】(高井戸東3丁目7番5号)

 

ページ番号1007971  更新日 平成28年1月18日 印刷 

この遺跡は、杉並区高井戸東三丁目7番の高井戸市民センター及び清掃工場を中心とし、神田川北岸の台地上に東西に広がりをもつ旧石器時代から縄文時代・古墳時代・江戸時代に至る複合遺跡です。本遺跡の推定範囲は西側が区立高井戸小学校付近、東側が清掃工場東端付近であろうと考えられます。
本遺跡は、昭和51年に清掃工場建設に伴う区道付け替えのために発掘調査されたもので、関東ローム層第9層中から出土した局部磨製石斧は今から28,000年前の石器であるとされ、出土した石器類の一部は区立郷土博物館に常設展示されています。
発掘調査によって出土した遺物としては、局部磨製石斧の他にナイフ形石器・スクレイパー(掻器)等、遺構としては、縄文時代早期(約八千年前)の炉穴(屋外炉)、後期(約3,000年前)の石棒が埋納されていたフラスコ状ピット(墓)、古墳時代では7世紀頃の住居跡、中世(室町時代頃)では地下式横穴墓、近世では下駄・桶等の木器が出土した深さ6メートルの井戸跡等が発見されています。
高井戸東遺跡は、神田川のような小河川流域にありながら都区内部では最大級の旧石器時代遺跡として全国的にも知られ、武蔵野台地上では標式的な遺跡とも言え、杉並区における旧石器時代遺跡発掘調査の出発点となった、とも言える遺跡です。

平成12年3月

 

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