125 民間信仰石塔(松ノ木二丁目) 【信仰】(松ノ木2丁目36番15号)

 

ページ番号1008005  更新日 平成28年1月18日 印刷 

この墓地に向って右側に建立されている6基の石塔は、右から元禄4年(1691)銘の聖観音塔、享保8年(1723)銘の地蔵塔、宝永5年(1708)銘の庚申塔、そして大正14年銘・嘉永4年(1851)銘・明治11年銘の馬頭観音塔です。
これらの石塔は、道路の拡張により移されて来たものですが、かつては松ノ木2-27にあったといわれています。
聖観音は種類の多い観音像の中でも最も基本的なもので、衆生の悩みを救済する仏とされています。この塔は区内聖観音塔の中では古いものの一つです。
地蔵は冥界と現実界の境に立って人々を守護するということから、村の安全を守る仏とされ、村の境や辻などに多く建てられました。この塔の建てられた時期は、地蔵塔建立の盛期の一つで、泰平の世が続き村人の生活にも潤いがでて、信仰へと向う余裕が出て来たことが窺えます。
庚申塔は体内の三尸の虫が庚申の夜にその人の悪行を上帝に告げ、寿命を縮めるという道教の説から、人々が徹夜で庚申侍をし供養として建てた石塔です。この塔には「二世安楽道行11人」と記され、地元11人の人々によって建立されたことがわかります。
馬頭観音は、頭の宝馬が四方の四魔を駆逐することを表わしていますが、そのために馬の守護神と考えられ、路傍や馬捨場などに建てられました。
なお、正面に建っている墓石が法華衆(日蓮宗)のものであることからこの土地は「ほっけばか(法華墓)」と呼ばれています。

平成2年3月

 

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