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子ども・子育て・教育
すぎなみビト 地域学校協働活動推進員
地域と共にある学校づくりに向けて。
地域と学校が共に考え、子どもたちの学びを支える取り組みを行っています。その取り組みがより円滑で有意義なものになるように、助言・支援するのが地域学校協働活動推進員です。今回は推進員のお二人から教育活動に関わることへの思いなどを伺いました。
目次
活動の中心にいるのは「子ども」。より良い教育を目指して、知識と経験から支えます

- プロフィール:左 竹中紳治(たけなか・しんじ)
2児の父として、子どもが通う杉並第六小学校にてPTA会長、同校学校運営協議会委員も務める。外部人材と教育現場をつなぐスタートアップ企業の代表として、教育現場の未来づくりにつながる事業を展開中。 - プロフィール:右 伴野博美(ばんの・ひろみ)
夫・子どもの母校である杉並第一小学校にて、37年にわたり学校現場を支える活動を続けている。同校学校運営協議会委員、同校学校支援本部長。放課後子ども教室「すぎっ子くらぶ」の運営にも22年にわたり継続して関わる。

区では、地域と共にある学校づくりを目指して、学校と地域がパートナーとして相互に連携・協働した取り組みを行っています。地域学校協働活動推進員は、教育委員会の委嘱を受け、各学校運営協議会と学校支援本部が一体的に協働を進め、学校と地域で子どもたちを育てていく総合力を高められるよう助言・支援を行います。

教育活動をサポートする地域学校協働活動推進員とは?
地域学校協働活動推進員が導入された背景と役割を教えてください。
伴野
区では、地域と共にある学校づくりを目指して、地域と学校が連携・協働した取り組みが行われています。区立学校には、地域住民などが学校の運営について話し合う学校運営協議会(以下、運営協議会)が段階的に設置され、5年度には全ての学校に運営協議会が設置されました。また、地域には、学校ごとに地域住民・保護者・団体などが、地域全体で子どもたちの学び・成長を支える学校支援本部(以下、支援本部)が設置されています。
この2つの組織は整備されましたが、教育を取り巻く環境が変化する中で、取り組みを成熟させていく必要があります。そこで、各校の実態を俯瞰(ふかん)し、地域と学校が円滑に協力できるよう、これまでの活動に関する知見・経験を生かして、運営協議会・支援本部の双方に助言・支援する役割を担うのが、地域学校協働活動推進員(以下、推進員)です。
竹中
推進員として最初に着手した活動は各校の実態調査でした。各校の状況をアンケート調査で把握し、データを分析して課題を洗い出すことから始め、その結果に基づいて、次にどのような支援を行うべきか、ということを話し合って決めていきました。調査では、運営協議会の進め方に課題を感じている意見が多かったので、運営協議会の円滑な運営のためのハンドブックを作成しました。
現在は、そうした情報を集約した専用サイトの作成にも取り組んでいます。運営協議会や支援本部の方たちが活動の中で困りごと、知りたいことに直面したとき、そこにアクセスすれば欲しい情報が手に入る、分からないことへの不安を取り除けるような専用サイトを目指しています。

運営協議会や支援本部とはどのような形で連携していますか?
伴野
推進員は各校の運営協議会の会議に参加します。会議の様子を知ると、各校の状況がとてもよく見えてくるんです。例えば運営協議会委員と校長の関係性がきちんと築けているか、委員が当事者意識を持って運営に関わっているかなどの状況をくみ取った上で、教育委員会と一緒に必要な助言を行っていきます。
竹中
また、運営協議会や支援本部が定期的に集う会議を企画・運営し、必要な情報を発信しています。
地域学校協働活動に関わることへの思い
竹中さんはなぜ推進員になろうと思ったのですか?
竹中
子どもが小学校に通っていて、PTA会長も務めています。そんな中で、もう少し学校の仕組みを理解したいと思うようになり、運営協議会委員としての活動にも参加しました。ただ、運営協議会が関わることができる範囲はあくまで自分の子どもが通う学校に限られます。
私としてはもっと広く、区や地域全体で教育活動に関わることはできないかと考えており、そんなときに推進員の公募を見て「これだ」と思い志望しました。
区の教育に積極的に関わりたいと考えた背景にはどんな思いがあるのですか?
竹中
私は仕事として、教師が心身共に健康で自分らしく過ごせることを目的とした教育関連の事業を展開しています。推進員として学校運営に伴走する上で、学校を理解することは、私たちが本当の意味でパートナーになるために大切なことだと思います。
また、学校の取り組みがより良くなることで、子どもたちの未来も明るくなると信じています。そんな背景もあって、杉並区の教育を理解し、子どもたちにとって少しでも良くなるように何か貢献したいと考えたのです。
伴野さんは学校に関わるさまざまな活動を長く経験され、なぜ今推進員になろうと考えたのですか?
伴野

子どもが通っていた小学校のPTA役員から始まり、現在までの37年もの間、地域と学校が協働する活動に携わってきました。そんな中で常々感じていたのが「前進しないもどかしさ」でした。活動を支える仕組みが十分に整っておらず、会議や研修のたびに、いつもゼロからのスタートに戻ってしまう感覚があったのです。
杉並区は教育に力を入れてきた区として、運営協議会などの組織を全国に先駆けて作ってきた実績があり、だからこそ上手く生かさなければもったいない。組織を有意義なものに育てていくには地域と学校に関わる方が、もっと理解を深める必要があるのではないか。その上で、区が掲げる教育目標に向かって皆で前進していくためには、自身の経験値を生かして推進員という立場から何か力になれるのではないかと考えました。
推進員として大切にしていることはどんなことですか?
伴野
自校の運営協議会や支援本部の活動では、発言に責任を持ち、口に出したことは実行までやり遂げることを大切にしてきました。一方で推進員はいわゆる実行役ではなくサポートする立場。各校の運営に踏み込みすぎないように気をつけることを大切にしています。経験を生かして、いかに適切な助言・支援ができるかを常に考えています。
竹中
運営協議会や支援本部に関わる人たちの中には、経験豊富な人や専門的な知識を持っている人がたくさんいます。そうした方の知識を区内で同じ活動をする誰もが共有して活用できるようにきちんとマニュアル化しようということは、すごく意識して活動しています。
伴野
推進員は年代も背景も得意分野も異なる人がそろっていて、竹中さんのような斬新なアイデアは私には思いつかないので、とても助かっています。
竹中
伴野さんは学校現場と接してきた経験が圧倒的に豊富なので、その視点で区として何をすべきか、お聞きできるのが僕にとってはありがたいです。推進員同士がそれぞれの強みを共有し、補い合いながら活動できたらいいなと思います。

推進員の活動の様子
これからの地域と学校が協働する活動を見据えて
区の教育目標実現のために、今後推進員に何が求められると考えますか?
竹中
「地域」と「学校」ではなく「学校も含めた地域」を形成していくための一つのつなぎ目となるのが、推進員だと思っています。各運営協議会や支援本部を後押しし、本当の意昧で地域と学校が協働する活動を推進していくには、やはりもっとたくさんの人の力が必要だと感じます。
推進員に限らず、少しでも子どもたちに関わることをやってみたいと思ったら、まずは一歩踏み出してみてほしいです。
伴野
今はまだ推進員が学校側に働きかけているような段階です。今後はもっと地域と学校が協働する活動と推進員の役割への理解が深まり、各校が自校の課題・需要に応じた必要なサポートを推進員にオーダーしてくるような流れができるのが理想です。
運営協議会も支援本部も、中心にいるのは他でもない「子ども」です。だからこそ、立場は違えど子どもたちのために同じ方向を向いて力を尽くそうと思えるのではないでしょうか。子どもの幸せを願い、より良い教育を目指す。そのために各校から活用される存在に、推進員がなっていければと思います。
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