グリーンスローモビリティの本格運行に向けた取り組み

 

ページ番号1090419  更新日 令和6年3月13日 印刷 

区は、誰もが気軽で快適に移動できる地域社会の実現に向けて、新たな移動サービスの検討を進めています。

令和5年(2023年)3月に策定した「杉並区地域公共交通計画」における取り組みの一つに位置づけている「グリーンスローモビリティの運行」については、荻窪駅周辺の回遊性向上に資する新たな移動サービスとして、令和6年(2024年)12月荻外荘公園の開園に向けて、令和3年度(2021年度)から取り組んでいます。

令和6年度(2024年度)上半期には、有償での実証運行を3か月程度実施し、その結果を検証した上で、令和6年(2024年)11月からの本格運行を目指します。

グリーンスローモビリティとは

グリーンスローモビリティに乗車するなみすけ・ナミー・なみきお

グリーンスローモビリティ(略称グリスロ)とは、時速20キロメートル未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービスで、その車両も含めた総称のことです。

グリーンスローモビリティは環境にやさしくゆっくりとした小さな移動サービスとして全国各地で活用され、その開放的な特性から乗客同士だけでなく、地域内でのコミュニケーションを生む効果も期待ができます。

グリーンスローモビリティの特長

Green(グリーン)

脱炭素社会の実現に資する、電気自動車を活用した環境にやさしいエコなモビリティ(乗り物)。

Slow(スロー)

最高時速20km未満でゆっくり走ることで景色を楽しめ、地域コミュニティの活性化や地域住民と来訪者との交流が図られる。

その他の特長

同じ乗車定員の車両と比べて小さく、バスが運行することが難しい道路でも活用できる可能性があり、柔軟で効率的な輸送が実現しやすい。

出典:国土交通省総合政策局環境政策課「グリーンスローモビリティの導入と活用のための手引き(令和3年5月)」

「杉並区グリーンスローモビリティ」これまでの経過

  • 令和4年3月 荻外荘公園周辺(荻外荘公園を起点とする1周約1.5キロメートル)で試乗会を2日間実施
  • 令和4年11月 荻窪駅南側地域(荻窪駅を起点とする1周約2.9キロメートル)で実証運行を11日間実施
  • 令和5年2月 第4回杉並区地域公共交通活性化協議会で実証運行の報告
  • 令和5年5~7月 運行事業者を公募型プロポーザル方式により選定
  • 令和5年8月 第5回杉並区地域公共交通活性化協議会でこれまでの経過及び今後のスケジュールを報告
  • 令和5年8月 運行事業者と運行計画策定業務の契約
  • 令和5年10月 荻窪タウンセブンで実施した荻窪まちづくりパネル展にてグリーンスローモビリティの取り組み紹介
  • 令和5年12月~令和6年1月 グリーンスローモビリティ運行に関するアンケートを実施  
  • 令和6年1月 グリーンスローモビリティに関する運賃等協議会で運賃協議を実施 
  • 令和6年1月 第6回杉並区地域公共交通活性化協議会でグリーンスローモビリティ運行計画の諮問・答申
  • 令和6年2月 グリーンスローモビリティ運行計画の策定
  • 令和6年2月 運行事業者のキャピタルモータース株式会社と杉並区グリーンスローモビリティ運行協定書を締結
試乗会の写真
令和4年3月の試乗会の様子   
実証運行の写真
令和4年11月の実証運行の様子

試乗会及び実証運行の結果

アンケート及びヒアリング結果

  • 令和3年度の試乗会アンケートでは、乗客の9割以上が「乗り心地が良い」「開放感があった」などの理由により「満足」と回答があった。
  • 令和4年度の実証運行でも、同様に高い満足度が得られた。また、「今後も走ってほしい」等、今後の運行に期待する割合も9割を超えた。
  • 運賃に関する、「どの程度までの金額であれば利用したいか」という問いに対し、約8割が「100円」と回答があった。
  • 実証運行後の地元自治会等へのヒアリング調査では、「気軽に乗れて楽しい雰囲気になった」、「乗って楽しい、見て楽しい」、「地域の人たちにとって関心事であったと思われる」、「高齢者の買い物、通院などの足となる」などの回答があった。 

乗車実績

令和4年3月(2日間)

試乗会

令和4年11月(11日間)

実証運行

62人

(1日あたり平均31人)

566人

(1日あたり平均51人)

「杉並区グリーンスローモビリティ」運行概要

運行開始

令和6年11月~(令和6年5月頃から3カ月程度の実証運行を予定)

運行区間

荻窪駅西口~荻外荘公園~荻窪駅西口
詳細は、下記「運行ルート」をご確認ください。

運行時間

午前9時から午後5時まで

運行本数

1日10便以上

所要時間

約25分~30分

運行事業者

キャピタルモータース株式会社(清水3丁目16番10号)

運行ルート

荻窪駅南側地域を1から5の順に周回する、1周約2.9kmの路線。

 停留所 

  1. 荻窪駅西口
  2. 大田黒公園
  3. 荻外荘公園
  4. 荻窪地域区民センター
  5. 区立桃井第二小学校

(注)荻窪地域区民センターへは令和8年度以降に運行予定のため、令和6・7年度は同センターを除く、1周約2.5キロメートルの路線となります。

グリスロ実証運行ルート図
グリスロ運行予定ルート図

運行車両

ヤマハ発動機株式会社 1台

  • 車両名:AR-07(7人乗り)
  • 車両サイズ:全長3,960mm×全幅1,355mm×全高1,840mm
  • 乗車定員:5名(運転席と助手席を除く)
  • 走行距離:45~55km
  • 充電時間:8~12時間

ヤマハエーアールゼロナナの車両写真

株式会社タジマモーターコーポレーション 1台

  • 車両名:NAO-6J(6人乗り)
  • 車両サイズ:全長4,050mm×全幅1,500mm×全高2,300mm
  • 乗車定員:7名(改修予定。運転席を除く)
  • 走行距離:約80km
  • 充電時間:7~10時間

タジマナオロクジェイの車両写真

利用方法

運賃

大人・子どもともに1乗車100円(未就学児は無料)

支払方法

現金及び交通系ICカード等

運行状況(バスロケーションシステム)

グリーンスローモビリティの現在位置をスマートフォン等で確認ができるよう、バスロケーションシステムを導入する予定です。

杉並区地域公共交通活性化協議会

区では、令和3年度(2021年度)に、学識経験者、公共交通事業者、区民、行政職員等で組織する「杉並区地域公共交通活性化協議会」を設置し、地域公共交通計画の作成に関する事項等について、必要な協議を重ねてきました。

杉並区地域公共交通計画とは、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく計画で、「地域にとって望ましい地域旅客運送サービス」の姿を明らかにする「地域公共交通のマスタープラン」の役割を果たすものです。

令和5年(2023年)3月に策定した「杉並区地域公共交通計画」に基づき、令和5年(2023年)から令和12年(2030年)までの計画期間内において、区の交通施策を推進していくこととしています。

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このページに関するお問い合わせ

都市整備部管理課交通企画係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表) 03-5307-0793(直通) ファクス:03-5307-0689