平成25年 意見書・決議等

 

ページ番号1010349  更新日 平成28年1月14日 印刷 

軽度外傷性脳損傷に関わる労災障害等級認定基準の改正と教育機関への啓発・周知を求める意見書

議決年月日:平成25年12月6日
提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣

軽度外傷性脳損傷に関わる労災障害等級認定基準の改正と教育機関への啓発・周知を求める意見書

「軽度外傷性脳損傷」(MTBI)は、交通事故や転落・転倒事故、スポーツ外傷、暴力、乳幼児のゆさぶりなどにより、頭部に衝撃を受け、脳内の情報伝達を担う「軸索」と呼ばれる神経線維が断裂するなどして発症する病気である。
症状は、高次脳機能障害として記憶力・理解力・注意力の低下をはじめ、突然の意識障害等多岐にわたる。
2007年の世界保健機構(WHO)の報告から、年間約900万人のMTBI患者が発生していると推測されている。このことから、日本の累計患者数は過去20年間だけでも数十万人に上ると考えられるが、日本ではMTBIの認知度が低く、診断基準もないため、本人、家族はもとより職場や学校などの周囲において病気を理解されずに、誤解を生じ、悩み苦しむケースも多い。また、MRIなど画像検査では異常が見つかりにくいため、労災や自賠責の補償対象にならず、働けない場合には経済的に窮状に陥ってしまう。
しかし、包括的な神経学的検査や神経各科の裏付け検査をすれば、時間が経過していても外傷性脳損傷と診断することができる。また、通学路での事故やスポーツ外傷等が多発している昨今、子どもたちがMTBIを発症する可能性は高いと考える。よって、杉並区議会は国及び政府に対し、下記の事項を強く要望するものである。

  1. WHOのMTBIに関する定義・勧告の反映を図り、また厚生労働省の研究結果を踏まえ診断基準を早急に策定すること。
  2. MTBIのため働けない場合、労災の障害(補償)年金が支給できるよう、労災認定基準を改正すること。
  3. 労災障害等級認定基準の改正にあたっては不正を防止するため、画像に代わるMTBIの判定方法として、他覚的・体系的な神経学的検査方法を導入すること。
  4. 文部科学省を通じ、MTBIについて教育機関への啓発・周知を図ること。

以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

平成25年12月6日

杉並区議会議長 大泉 時男

容器包装リサイクル法を改正し、発生抑制と再使用を促進するための法律の制定を求める意見書

議決年月日:平成25年12月6日
提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)、財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、環境大臣

容器包装リサイクル法を改正し、発生抑制と再使用を促進するための法律の制定を求める意見書

容器包装リサイクル法(「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」以下「容リ法」)は、リサイクルのための分別収集・選別保管を税負担で行うことになっているため、上位法である循環型社会形成推進基本法の3Rの優先順位に反して、リサイクル優先に偏っている。
このため、家庭から出されるごみ総排出量の減量は不十分で、環境によいリユース容器が激減し、リサイクルに適さない容器包装が未だに使われているのが社会の実態である。
根本的な問題は、現行の容リ法が自治体に容器包装の分別収集・選別保管を税負担で行わせているため、リサイクルに必要な総費用のうち約8割が製品価格に内部化されていないことにある。このため、容器包装を選択する事業者には、真剣に発生抑制や環境配慮設計に取組もうとするインセンティブ(誘因)が働かず、ごみを減らそうと努力している区民には、負担のあり方について不公平感が高まっている。
今日、気候変動防止の観点からも、資源の無駄遣いによる環境負荷を減らすことは急務であり、デポジット制度の導入をはじめとした事業者責任の強化が不可欠となっている。
よって、杉並区議会は、我が国の一日も早い持続可能な社会への転換を図るため、政府及び国に対し、下記のとおり、容リ法を改正し、発生抑制と再使用を促進するための法律を制定することを強く求めるものである。

  1. 容器包装の拡大生産者責任のもと、リサイクルの社会的コストを低減するため、事業者責任の強化・明確化を図るとともに、分別収集・選別保管に関わる自治体と事業者の役割分担および費用負担を適切に見直すこと。
  2. レジ袋使用量の大幅な削減に向け、実効性のあるしくみを義務付ける等の制度の導入を図ること。
  3. 2Rの環境教育を強化し、リユースを普及するため、全国で学校牛乳のびん化が促進されるように、さまざまな環境を整備すること。

以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出する。

平成25年12月6日

杉並区議会議長 大泉 時男

アメリカ合衆国の核性能実験に抗議し、全ての核実験の停止を求める要請書

提出先:アメリカ合衆国大統領 バラク・H・オバマ 閣下

アメリカ合衆国の核性能実験に抗議し、全ての核実験の停止を求める要請書

貴国がニューメキシコ州サンディア国立研究所において、2013年7月から9月までの間に、核性能実験を実施したとの報道に接しました。前回の実験からわずか3箇月程度での実施であり、貴政権下では、臨界前核実験、核性能実験を合わせて今回で10回目の実施となります。
これまでの再三にわたる抗議を無視し、核実験を繰り返す貴国の姿勢は、今後も核兵器を維持する意思を示したものであり、断じて許せません。
貴国は、2009年のプラハ演説で核兵器のない世界を追求することを誓い、また、今年6月にはドイツ・ベルリンでの演説において、核兵器のさらなる削減交渉を呼びかけてきました。
貴国が行うことは核実験を繰り返すことではなく、核兵器の廃絶に向けて先導的な役割を果たすことです。
いかなる理由であっても、核実験を行うべきではありません。
杉並区議会は、当区が日本での原水爆禁止署名運動発祥の地であり、世界の恒久平和と核兵器の廃絶を願い、杉並区平和都市宣言を議決している立場から、これまであらゆる核実験に抗議してきました。
核兵器の存在しない平和な世界は、杉並区民のみならず、人類共通の願いであり、一日も早い実現が望まれています。
杉並区議会は、今回の核性能実験に強く抗議し、今後一切の核実験を停止することを、強く求めるものであります。

平成25年11月5日

杉並区議会議長 大泉 時男

地方税財源の拡充に関する意見書

議決年月日:平成25年10月10日
提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣

地方税財源の拡充に関する意見書

真の分権型社会を実現するためには、国と地方の役割分担を明確にし、地方がその責任と権限に応じた役割を果たせるよう、地方税財源の拡充を図る必要がある。
すなわち、地方全体で巨額の財源不足が生じている中、まずは国から地方への財源移譲を行うことなどにより、地方税財源の拡充を図ることが重要であり、平成20年度税制改正で導入された地方法人特別税及び地方法人特別譲与税のように、地方固有の税を地方間の財源調整に用いるような対応は、厳に慎まなければならない。
ところが、国や全国知事会における学識経験者の検討会等では、地方税である法人住民税の一部国税化といった、特別区を含む都市部の財源を狙い撃ちにするような案が議論されている。
杉並区には、急激に押し寄せる高齢化への対応や、高度成長期に全国に先駆けて建設された多くの公共施設が改築時期を迎えているなど、大都市特有の財政需要が存在しており、税収の多さのみに着目して、財政的に富裕であると断ずることは適当ではない。
限られた地方税による調整では、地方財政が直面している問題の根本的な解決にはつながらない。
よって、杉並区議会は、国会及び政府に対し、限られた地方税源の中で財源調整を行うのではなく、地方が担う権限と責任に見合う地方税財源の拡充という本質的な問題に取り組むよう、強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成25年10月10日

杉並区議会議長 大泉 時男

アメリカ合衆国の核性能実験に抗議し、全ての核実験の停止を求める要請書

提出先:アメリカ合衆国大統領 バラク・H・オバマ 閣下

アメリカ合衆国の核性能実験に抗議し、全ての核実験の停止を求める要請書

貴国がニューメキシコ州サンディア国立研究所において、核性能実験を実施したとの報道に接しました。貴政権下では、臨界前核実験、核性能実験を合わせて今回で9回目の実施となります。

2009年のプラハ演説では、核兵器のない世界を追求することを誓い、また、今年6月にはドイツ・ベルリンでの演説において、核兵器のさらなる削減交渉を呼びかけるなど、核兵器廃絶に向けた貴国の姿勢に世界中の人が期待していたに違いありません。
にもかかわらず、核兵器の廃絶に向けて先導的な役割を果たすべき貴国が繰り返し核実験を行うことは、世界の核軍縮努力に逆行し、多くの人々の平和への願いを踏みにじるものであり、強い憤りを感じます。

杉並区議会は、当区が日本での原水爆禁止署名運動発祥の地であり、世界の恒久平和と核兵器の廃絶を願い、杉並区平和都市宣言を議決している立場から、これまであらゆる核実験に抗議してきました。
核兵器の存在しない平和な世界は、杉並区民のみならず、人類共通の願いであり、一日も早い実現が望まれています。
杉並区議会は、今回の核性能実験に強く抗議し、今後一切の核実験を停止することを、強く求めるものであります。

平成25年8月21日

杉並区議会議長 大泉 時男

アメリカ合衆国の新型核実験の強行に抗議し、全ての核実験の停止を求める決議

議決年月日:平成25年3月21日
提出先:アメリカ合衆国大統領 バラク・H・オバマ 閣下

アメリカ合衆国の新型核実験の強行に抗議し、全ての核実験の停止を求める決議

この度、アメリカ合衆国がニューメキシコ州サンディア国立研究所において、昨年10月から12月の間に2度にわたり、核爆発を伴わない新型の核実験を実施したとの報道に接した。
杉並区議会は、この新型核実験に対し、再三にわたり即時停止を求めてきたにもかかわらず、再び同様の核実験が行われたことは、極めて遺憾である。
日本は、世界で唯一の原爆による被爆国である。中でも、当区は、日本の原水爆禁止署名運動発祥の地として、世界の恒久平和と核兵器の廃絶を願い、杉並区平和都市宣言を議決している自治体である。
こうした立場から、杉並区議会はこれまであらゆる核実験に抗議してきた。
核兵器の存在しない平和な世界は、杉並区民のみならず、人類共通の願いであり、一日も早い実現が望まれている。

杉並区議会は、アメリカ合衆国の度重なる核実験に強く抗議し、改めて、今後一切の核実験を停止することを、強く求めるものである。

以上、決議する。

平成25年3月21日

杉並区議会

朝鮮民主主義人民共和国の核実験に抗議し、核開発の即時停止を求める要請書

提出先:朝鮮民主主義人民共和国国防委員会 金正恩第一委員長

朝鮮民主主義人民共和国の核実験に抗議し、核開発の即時停止を求める要請書

この度貴国が、2月12日に3度目となる地下核実験を実施したとの報道に接しました。

国連は、安全保障理事会決議や議長声明を通じて、貴国の核実験、長距離弾道ミサイル技術の開発・発射の中止を求めてきました。
また、近隣諸国でも核実験の中止を求めてきたところです。
こうした世界各国からの中止要請にもかかわらず、貴国が3度目となる核実験を行ったことは、極めて遺憾であり、強い憤りを禁じえません。
貴国の行為は、国際社会における核拡散防止と核軍縮努力に逆行するもので、多くの人々の平和への願いを踏みにじるものであります。

また、杉並区議会は、本区が原水爆禁止署名運動発祥の地であり、世界の恒久平和と核兵器の廃絶を願い平和都市宣言を議決している立場から、これまであらゆる核実験に抗議してきました。
核兵器の存在しない平和な世界は、杉並区民のみならず、人類共通の願いであり、一日も早い実現が望まれています。
貴国は、私たちの隣人として、そして国際社会の一員として、核兵器の廃絶と世界平和に向けて、必要な役割を果たす立場にあります。
杉並区議会は、貴国の核実験に抗議するとともに、今後一切の核開発を即時停止し、適切に廃棄することを強く求めるものであります。

平成25年2月12日

杉並区議会議長 井口 かづ子

 

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