79 長龍寺 【寺院】(高円寺南2丁目31番2号)

 

ページ番号1007926  更新日 平成28年1月18日 印刷 

当寺は富聚山と号する曹洞宗の寺で、本尊は釈迦如来座像です。寺伝によれば文禄2年(1593)に心岩舜応和尚が麹町四番町(現千代田区四番町)に開創したといわれ、元和2年(1616)寺地が御用地となり、市ヶ谷左内坂(現新宿区市谷左内町)に境内地を拝領して移転しています。
寺名の由来については、開山の玄室宗頓和尚が本寺である雲松院境内の池に住む竜に偈を授け、小蛇と化したのを捕えて当寺の寺宝とさせたのにちなんで、長隆寺の「隆」を「龍」に改めたと伝えられています。
江戸時代の当寺は、開基である幕府御使番河野氏をはじめ、油川武田家を主体とした旧武田家家臣団、ならびに徳川の名門松平14家である滝脇松平家(世良田家)、朱鎗の名家長坂血鎗九郎家、応仁の乱には西軍の将として有名な「山名宗全」を生み出した山名家の本家、その他旗本・名家76家の菩提所で、代々の住職は朝廷より勅賜号を賜わるなど、寺運は隆盛をきわめました。
明治42年、陸軍士官学校の拡張にともない、この地に移転しました。宝暦6年(1756)建造の本堂、元文2年(1737)建立の山門は、この時に移築したもので、古い建造物の面影をよく伝えています。
境内の地蔵堂には山之手28番第11札所として著名であった豆腐地蔵尊(宝永5年(1708)造立)が安置されています。

昭和60年3月

 

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