121 桃園川 【川】(高円寺南2丁目50番12号)

 

ページ番号1007932  更新日 平成28年1月18日 印刷 

この桃園川は、弁天地と呼ばれた湧水地(天沼三丁目17番)を水源とし、ほぼ東流しつつ神田川に合流します。
桃園川の名の由来は、『江戸名所図会』によれば、「高円寺境内に桃の樹の多かりしゆえ(中略)享保に至り、新たに中野の地に桃園を移し……」とあるところから、名付けられたようです。
流域には、縄文時代後期(約3,000年前)の小山遺跡(阿佐谷北五丁目3番付近一帯)をはじめとする、同時代の埋蔵文化財包蔵地が点在しており、桃園川によって形成された微高地上は、古くから狩猟や生活の場として利用されていたことが分かります。
桃園川は、主に周辺の人々の水田灌漑用水として利用されてきましたが、その水田も今は埋め立てられ、天沼、高円寺地域の発展とともに次第にその姿を変え、生活用水の流れ込む下水化した川となり、性格そのものを変化させてしまいました。
そのうえ、川底の浅い小河川であったため、台風や大雨時の氾濫は枚挙に暇なく、生活をおびやかす存在となりました。
そこで、昭和35年からの河川改修工事によって、桃園川は地上から姿を消すこととなり、地下水路へと変貌しました。現在は、歩道あるいは公園となり、今までとは違った姿で区民と接しています。

平成元年3月

 

このページに関するお問い合わせ

教育委員会事務局生涯学習推進課文化財係
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表) ファクス:03-5307-0693