21 宗源寺 【寺院】(下高井戸4丁目2番3号)
叡昌山(えいしょうざん)宗源寺は、十界諸尊を本尊とする日蓮系の寺院です。
当寺の檀家(だんか)であった地理学者志賀重昻(しがしげたか)が記した「宗源寺開基碑」から、当寺を開山した光伯院日善の祖先は、畠山重忠の一族である江戸遠江守(とおとうみのかみ)太郎判官重永の孫で、甲斐国(かいのくに)(山梨県)吉田郷に住した吉田宗利であり、宗利が法華宗に帰依(きえ)して法名「宗源」と称したのにちなみ、慶長(1596年~1614年)初年の頃、末孫の日善がこの地に一寺を開いて寺名としたことが分かります。
境内の不動堂は、この近くにあった修験道の本覚院(明治5年(1872年)廃寺)のものでしたが、明治44年(1911年)年に現在地へ移し、昭和42年(1967年)に改築したものです。この不動堂はかつて高台にあったため、「高井堂」と呼ばれ、それが高井戸という地名の起源になったともいわれています。
当寺には、杉並区指定天然記念物のラカンマキや、南北朝初期の板碑、滝沢求馬(正徳3年(1713年)没)の筆による釈迦涅槃図(しゃかねはんず)が保存されています。このほかに、志賀重昻の墓所もあります。
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