天沼小学校 意見交換会(5年10月10日)

 

ページ番号1090259  更新日 令和5年11月15日 印刷 

6年生 意見交換会テーマ「安心できる天沼小学校について考えよう!」

杉並区教育ビジョン2022では「みんなのしあわせを創る杉並の教育」を掲げ、一人一人が杉並の教育の当事者として、子どもの思いを尊重し、対話を大切にしています
今回の意見交換会では、天沼小学校の6年生が区の職員学校運営協議会委員子どもの権利擁護に関する審議会委員等との交流を深めながら、「安心できる天沼小学校はどんなところか?」を考え、これからの学校生活について思いを話し合いました。

はじめに…

冒頭に、教育委員会の岡部指導主事から意見交換会のテーマや趣旨などについて話がありました。

教育ビジョン2022の説明をする区職員の写真

  • 子どもたちの普段の生活には、教職員やPTA、学校運営協議会委員などさまざまな大人たちが関わっていること
  • 「杉並区教育ビジョン2022」において、一人一人が教育の当事者として心がける視点として「子どもの思いを尊重する」ことがあること
  • 自分らしくいきいきと生きていくために「安心できる場所」について、子どもたちの声を聞かせてもらうこと
  • 皆さんから聞いた考えは、杉並区が子どもに約束するきまり(条例)を考える会議においても共有すること

教育ビジョン2022や子どもの権利擁護に関する話から、子どもたちが今日話し合う内容についてスライドを使いながら説明しました。

安心できる場所

会場となるアリーナで、児童たちは18のグループを作りました。各グループには1組から3組までの子どもたちが参加したほか、協力者として区の職員や学校運営協議会委員、天沼ワンダラーズ(学校支援本部)のメンバー、子どもの権利擁護に関する審議会委員など多くの大人も加わりました。

安心できる場所について話し合うグループの写真

まずは安心できる場所はどんなところか、一人一人が自分の考えを理由も含めて整理しました。個人ワークが終了してグループで意見を共有すると、子どもたちからさまざまな意見が出てきました。

子どもたちから出た意見

  • 学校や家
    【理由】その日にあったことや悩み事を友達や家族に話すと気持ちが落ち着く。
  • 図書室、理科室
    【理由】一人で好きなことに集中して取り組むことが楽しい。
  • 信頼できる人がいるところ
    【理由】困ったときに頼れる人がいると穏やかな気持ちになる。
  • 自然が多いところ
    【理由】大自然の中、何も考えずに一人でボーっとしていると気持ちがすっきりする。

話し合いを重ねていく中で、一人でいることが安心できる児童もいれば、家族や友人とコミュニケーションをとることが安心できる児童もいることが分かりました。 

安心できる天沼小学校

安心できる場所については、子どもたちから家や塾、木の上などさまざまな場所が挙がりました。その上で、今度は場所を学校に絞り、安心できる学校はどんな学校か考えました。

安心できる天沼小学校について話し合うグループの写真

子どもたちから出た意見

  • 今みたいに、にぎやかで楽しい学校
    【理由】しーんとしていると寂しく、不安な気持ちになる。
  • 校則が厳しすぎず、ルールをみんなで決めてみんなで守れる学校
    【理由】子どもが中心で、みんなが安全に楽しく過ごせる学校にしたい。
  • 先生やスクールカウンセラーにいつでも悩みごとを話せる学校
    【理由】悩みごとを誰かに聞いてもらうと不安な気持ちがなくなりスッキリする。

「安心できる学校ってどういうところ?」を考える中で、ある児童から「安心ってどういうことだろう?」という疑問が挙がりました。そこで、「まずは安心ってどういうことだろう?」と職員から質問すると、子どもたちは深く考え込んでいました。人によって「安心」の感じ方が異なるため、さまざまな答えがある一方、自らの言葉で表現する難しさを感じているようでした。

安心できる天沼小学校をつくるために…

議論が深まると、今度は安心できる天沼小学校をつくるために、(1)自分たちにできること(2)先生たちにしてほしいこと(3)地域の方にお願いしたいこと、3つの視点から子どもたちは意見を出し合い、クラス全体に向けて発表しました。

安心できる天沼小学校をつくるために、自分たちにできることを発表する児童の写真

自分たちができること

  • 悩んでいそうな人、困っている人に声をかける
    【理由】
    不安な気持ちを一人で抱え込まず、みんなが安心できるようにするため。
  • 「一人はみんなのために、みんなは一人のために」を意識する
    【理由】自分勝手にならず、お互いに気遣うことが大事だと思う。

先生たちにしてほしいこと

  • 意見を出し合う場を作ってほしい
    【理由】自分たちで意見を出し合いながらクラスをつくりたい。
  • 先生も一緒に遊びに参加してほしい
    【理由】先生が参加してくれると特別感があるし、クラスの雰囲気も明るくなる。

 地域の人にしてほしいこと

  • 気軽にあいさつしてほしい
    【理由】街中で自分からあいさつするのは勇気がいるから。
  • 学校のイベントをサポートしてほしい
    【理由】先生は子どもの安全を守ってくれる。地域の人には一緒にイベントに参加しながらサポートしてほしい。

意見交換会を振り返って…

今回は「安心できる場所」「安心できる天沼小学校」がどんなところかを考えた上で、(1)自分たちにできること(2)先生たちにしてほしいこと(3)地域の方にお願いしたいことの3つの視点から意見を出し合いました。
意見交換会の最後に岡部指導主事からこんなお話がありました。

意見交換会のまとめを話す区職員の写真

今日は皆さんが「安心できる天沼小学校」について考えました。「みんなが安心できる天沼小学校」を考えたとき、みんなとは誰のことを指しているのでしょうか。この質問に対して、答えをすぐに求める人もいるかもしれませんが、私は答えを教えることができません。なぜなら私も答えが分からないからです。
皆さんが学校を卒業して大きな社会に出ると、答えがある問題もあれば答えがない問題に直面することもあるかもしれません。そのときは、誰かに答えを求めるのではなく、自らで考えて(答えを)導き出すことを大切にして欲しいです。「安心できる天沼小学校」というテーマについても、今日の意見交換会をきっかけにこれからも皆さんで考えてみてください。

答えがない問題に向き合うことはとても難しいです。それでも天沼小学校の子どもたちは、自らの考えを振り絞りながら意見を述べ、そして自分とは異なる意見にも耳を傾け尊重していました。教育ビジョンにある「対話を大切にする」「ちがいを認め合い、自分らしく生きる」という考え方が、既に天沼小学校の子どもたち中で育っていることが分かりました。

ワークシートの写真

 

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