ありがたくない冬の風物詩「ノロ」「ロタ」に備えておこう その2「ロタで一家全滅実録編」(平成29年10月1日)

 

ページ番号1036008  更新日 令和4年6月27日 印刷 

「すぎラボ」は杉並区で子育て中のママライター・パパライターによるコンテンツです。

困っているお母さん

実は我が家、ノロで1回、ロタで1回、家族全滅を体験しています。
ノロはまだそれほど悲惨でもなかった(全員2~3日寝込んだだけで済んだ)のですが、ロタの時は0歳児もいた関係で、それはそれは大変な思いをしました。その時を思い出しながら、体験談を語らせていただこうと思います。

家族構成(当時)
父、母(30~40代)
長女(9歳)、長男(6歳)、次女(0歳8カ月)

1日目

あれは次女が4月の認可保育園入園を控えた数年前の2月の金曜日ことでした。すでに預けていた認証保育園にお迎えに行ったところ、「ちょっと前に吐き戻した」との報告があったのです。これ以上は吐かないで、と思いつつ帰路へ。幸い電車移動の間は何事もなく済んだのですが、帰宅後ケポリと胃液を吐き出しました。
ああ、これは胃腸炎だなと思いつつも、その時はまだ事を軽く考えていたような気がします。

最初に吐いた日はもう夜でしたので、とりあえずは一晩様子を見ることにしました。
ミルクを飲ませてしばらくすると、ぴゅーっと吹き出してしまうものの、そこはすでに子ども3人目の親の変な余裕というか「まぁ大丈夫でしょう」という大雑把な対応が出てしまい、今となっては反省しきりです。

2日目

今思い出せば、この時(土曜日)に迷わず小児科に連れていくべきでした。でも、下手に病院行ってインフルエンザとかもらってきても嫌だしなぁなどと変に躊躇してしまい、結局病院へは行かず様子見を続行してしまったのです。そして、そうこうしているうちに、今度は夫、長女、長男も立て続けにおう吐下痢の症状が現れてしまったのです。

ちなみに私(母)は、ちょっと気持ち悪くはなったものの、ぐっとこらえて実際に吐くことはありませんでした(下痢は多少ありましたが)。
私は今までこの時のことを「根性で何とかした」と信じて疑わずにいたのですが、今回保健師さんの話を聞いて、おそらく過去に感染したことがあったため軽く済んでいたのではないか、と思い直してみたところです(でも根性も多少あったと思う)。

3日目~4日目

水色の水筒

話を戻して3日目の日曜日。
夫と長女、長男については苦しそうにはしているものの、基本的には自分たちでトイレに駆け込むことが出来ているので、水筒にポカリスエットを入れたりおう吐用の洗面器を用意したりする以外については自分でなんとかしてもらいました(洗濯は死ぬほどやりましたが)。

問題の次女は、相変わらずミルクを吐き続け、ずっとウトウトしている感じで泣くこともなくなってきてしまいました(元々あまり泣かない子ではあったのですが)。
私はネットで赤ん坊の脱水症状について調べ、「目がくぼんできたら」とか「肌に張りがなくなってきたら」とか「おしっこが出なくなってきたら」とか書かれているのを何度も確認しましたが、どれも素人目には判断が付きかねる状態でした。
おしっこは少量ながら出ていましたし、目はくぼんでると言っても漫画みたいに真っ黒になるわけではありません。肌の張りも、はっきり言って素人目にはよくわかりません。
ああ、土曜日のうちに受診しておけば、と後悔しつつもあとの祭りです。
夫の判断を聞こうにも、夫は夫で布団に伏していて使い物になりません。不安と楽観の間で揺れながら、日曜の深夜に差し掛かったころ、私はようやく決断をしました。
「やっぱりこれは絶対脱水起こしている」と。

確信した一番の理由は、ハッキリ言って親のカンです。上記のような症状で判断した、というわけではありません。「いつもと何か違う」という親のカン、それが一番のポイントではないかと今でも思います。

夜間救急に電話を入れて、タクシーを呼んで地域の拠点病院へ。診察を受けてすぐに「脱水」と判断されて、次女は処置室に連れていかれました。点滴の針を刺すときは、親が「可哀そう」となるのを避けるため子どもだけ連れていくことが多い、と後にネットか何かで見たようには思います。
実際、遠くの部屋から次女の泣き叫ぶ声が聞こえてきて、この時は可哀そうと思いました。でも、今思えばまだ泣く力が残っていたということでもあるので、そう悪いことではなかったのかもしれません。

タクシー

この後、処置室のベッドで添い寝をしながら延々朝まで6時間ほど点滴を続けました。
ただ、この病院には小児の入院施設は無いとのことで、大きな病院へ行くようにと指示を受け、紹介状を書いてもらい一度帰宅。乗ってきたタクシーにはそのまま待っていてもらい、そのまま次女を生んだ大学病院へとGO。点滴が効いたのか次女の様子はだいぶ落ち着いてきていましたが、まだまだ泣くなどのモーションは無く、大学病院でも引き続き4時間ほど点滴を続けることになりました。

ここでちょっと驚いたのですが、点滴、ずっと待合スペースで抱っこでやらされたんですよね。
最初の病院で「入院施設のある病院へ」って言われた旨を伝えたのですが、大学病院の先生いわく、ノロやロタの場合、死にそうでない限り入院はさせてくれないのだそうです。病院には免疫力の落ちた患者さんが既にたくさんいるわけで、死にそうではないノロやロタ患者を入院させて万が一院内感染してしまうと、それこそ命に係わる子供たちが大勢いるわけです。納得。

帰宅後、点滴を受けた次女はみるみる快方に向かいました。
ただ悪化していった時と同じく、「こうだったのがこうなった」みたいな言葉で表せる何かは、やはりよくわかりませんでした。

なお、残りの家族ですが。
夫と長女は二晩ほどで落ち着いたらしく、まだ元気いっぱいとまでは行きませんでしたが、私と次女が病院から帰ってくる頃にはもう吐き気などは落ち着いていたようです。
長男はまだちょっと苦しみ中だったので、次女の病院から帰るなり今度はそのまま長男を連れて近所の総合病院へ。
嘔吐より下痢の方がひどく、タクシーで連れていくにも途中でトイレと言われても困るなぁということで、次女のおむつをパンツの中に敷いて行きましたがこれは大正解でした(パンツ全滅を避けるためにも、家で寝ている時も出来れば敷いておくのがおススメです)。

長男はその病院で点滴を1時間ほど受けてから帰宅。その後は早々に回復に向かいました。

5日目~7日目

結局、家族全員1週間ほど学校や会社をお休みしたでしょうか。
ロタは1歳児以下で重症化しやすいとはまさにこのことで、次女にはつらい思いをさせてしまったなあと後から反省しきり(本人覚えていないとは思いますが)。
今回お話を伺った保健師さんにも、乳幼児は重症化の恐れがあるのでおう吐や下痢がひどく水分が摂取できないときは、ぜひすぐ連れて行ってあげてほしいと言われました。

なんにしても、ドタバタ劇を経験して思ったのは、点滴後の劇的な回復がとにかくすごかったのひとこと。皆さんのお子さんが(場合によっては自分も)水分があまり取れてなさそうだなあと思ったら、変に悩まず素直に病院へ連れて行ってあげてほしいと思います。

終わりに

最近耳にしたのですが、なんでもスマホ経由の経口感染が増えているそうです。皆さん、トイレ中でもスマホを見ている事って結構ありますよね。トイレ中で素手でスマホを触っていたのに、その後手だけ洗ってまたスマホを素手で触ったら、菌はまた手についてしまう訳で。

あたり前の話と言えばあたり前の話なのですが、個人的には結構盲点でしたので、今後はそういった視点も持って、衛生には気をつけていきたいなと思います。

ちゃぶ台でごはん


すぎラボライター 晶姐

 

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