区民や有識者からのコメント

 

ページ番号1029396  更新日 平成29年6月1日 印刷 

ご覧のページは、平成28年度の取り組み内容です。

今回の杉並区の取り組みについて、区民や有識者からコメントをいただきました。

大きな希望をもたらす『緊急対策』

写真 保育園ふやし隊@杉並

保育園ふやし隊@杉並

近年の保活(注意)は大変厳しい状況です。例えば、今年区内の保育所のどこにも入ることができず、やむなく新橋や新宿などの保育所まで子どもを連れて預けている方がいます。また、2歳児までを対象とする保育室や小規模保育事業所などに預けている方は、子どもが3歳になる時に再び保活をしなければなりません。さらには妊婦や産後直後から保活を始めている方も多く、なかには体調を崩してしまう方もいます。このように、保活はさまざまな面で保護者や子どもに大きな負担がかかっています。

私たちは3年前に「保育園ふやし隊@杉並」を結成し、当事者である保護者の立場から安心して子どもを預けられる環境を願い、これまで認可保育所整備の必要性を繰り返し訴えてきました(28年5月現在の隊員数:約300名)。それだけに今回、区が認可保育所を基本に、これまでにない規模の施設整備を実行することに対し、大変うれしく、心強く思っています。とりわけ今回「緊急対策」として、来年3月末までの短期間で整備することは、多くの保護者に大きな希望をもたらすに違いありません。

良好な子育て環境をつくるためには、こうした取り組みのほかにも改善が必要です。例えば、区には入園希望者や在園児の保護者のニーズを把握して、区内の地域格差や通園距離の是正に向けた取り組みを一層強化してほしいと思いますし、国には待機児童数のカウント方法の統一や、保育士の待遇改善、さらには希望する方が安心して育児休業が取れるような仕組みづくりを進めてほしいと思います。

私たちは、今回の緊急対策が実現することを願っています。

しかし、保育園増設にあたっては、地域の方々の理解が必要不可欠とも考えております。私たち保護者も子どもたちも、同じ地域の一員として、皆さんとの関係を大切にしたいと思っています。

安心して子どもを預けられる環境の整備に向けて、今後も区や地域の皆さんとともに取り組んでいきます。

(注意)保活:子どもを保育所に入れるために保護者が行う諸活動

 

保育所の整備は時代の要請

写真 菅原ますみさん

杉並区子ども・子育て会議会長、お茶の水女子大学教授 菅原ますみ

保育所の整備はまさに時代の要請だと思います。

日本の人口構成が大きく変わり、全体的には少子化ですが、都市部への人口集中が著しく、一方、地方では過疎化が加速しています。待機児童が発生しているのも、やはり人口が集中している都市部に多く、この傾向はしばらく続くことが予想されます。

また、未就学児を持つ女性の就労率が上昇しています。保護者の方々が安心して働く前提として、大切な子どもたちを託す保育環境が整備されていることが必要です。しかし、その環境整備が追いついていない現状があり、保育所の整備を精力的に行う杉並区の取り組みに賛同します。

今回の杉並区の対策は、区民のニーズが高い認可保育所を中心として保育所を整備すること、保育水準の確保や保育人材の確保支援という、量と質の両方を考えられていて目配りのある対策だと思います。

理解を得るために、区民の皆さんに、丁寧に、細やかな説明を行いながら、進めていただきたいと思います。

 

安心して子どもを預けられる環境の整備を

杉並区子ども・子育て会議副会長、東京女子大学准教授 平林秀美

待機児童をゼロにするために、保育所を整備することは、もちろん大事なことですが、保育の人材の確保も非常に重要な課題と言えます。例えば、定年や結婚などを期に、保育業界を離れた方など、即戦力として期待できる方々がもう一度復帰できるような環境を整備することも必要だと思います。

また、日本では育児休業は多くの企業で1歳までですが、諸外国では3歳まで育児休業を取れるところもあります。社会全体の育児休業制度が充実していれば、0歳児や特に1歳児で保育所に入所できないということが起きないのかもしれません。

いずれにせよ、育児休業が終了したときに、安心して子どもを預けられる環境の整備が必要だと思います。

 

 

このページに関するお問い合わせ

待機児童解消緊急対策本部(子ども家庭部保育課)
〒166-8570 東京都杉並区阿佐谷南1丁目15番1号
電話:03-3312-2111(代表)