「荻外荘」の国史跡指定に寄せて(平成28年4月11日)

 

ページ番号1022761  更新日 平成28年4月11日 印刷 

荻窪の閑静な住宅街にある「荻外荘」は、内閣総理大臣を三度務めた政治家・近衞文麿が、昭和12年の第一次内閣期から20年12月の自決に至る期間を過ごし、昭和前期の政治の転換点となる重要な会議を数多く行った場所です。

本年3月1日に、こうした歴史を持つ「荻外荘(近衞文麿旧宅)」が、日本政治史上、重要な場所として、国の史跡に指定されました。
区では、平成24年に地元10町会からの強い要望を受け、この敷地と建物を取得し、歴史的資源と豊かなみどりを生かした「(仮称)荻外荘公園」として整備することといたしました。客間等は、現在、豊島区巣鴨に移築されていますが、私はその再移築も含め、「荻外荘」の往時の姿を荻窪の地によみがえらせて、「荻外荘」の魅力や価値を区の内外に広く発信し、周辺の歴史的・文化的資源とともに荻窪を訪れる多くの方々をおもてなしできる舞台としたいと思っています。
また、「(仮称)荻外荘公園」の復原・整備に当たっては、相当の費用を要するため、取り組みの趣旨にご賛同された方々からのご寄付を募るなど、多くの区民の皆様のご理解・ご支援を得ながら進めていく考えです。

昨年3月、区では、近衞家に伝わる貴重な資料を保存管理している、京都の公益財団法人陽明文庫と覚書を交わし、かつて「荻外荘」にあった貴重な資料の共同調査を進めてまいりました。
今回、国の史跡指定を記念して開催する特別展では、この共同調査に基づき、これまで非公開であった多くの貴重な資料を区民の皆様にご覧いただけることとなりました。区民の皆様はもとより、区外からも多くの方々にご来館いただき、この「荻外荘」をはじめ、杉並の歴史と文化に関心を寄せる端緒としていただければ幸いです。

 

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