区民健診・がん検診を改善し、再開します(令和元年7月1日)

 

ページ番号1054054  更新日 令和1年7月1日 印刷 

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杉並区長 田中 良

これまでにお知らせしてきましたとおり、区内の医療機関が実施した区肺がん検診において、肺がんの疑いを見落とし、当該区民の方は精密検査の機会を逸したことで治療ができず、昨年、残念ながらお亡くなりになられました。
私は、直ちに原因究明と再発防止を目的とした「肺がん検診外部検証等委員会」を設置し、平成30年11月に最終答申を受けるとさらに、私を本部長とした「がん検診緊急対策本部」を立ち上げ、精力的に改善策について検討を進めてまいりました。検討結果を踏まえ、医師会と強固なタッグを組んで事業の徹底した改善を行いましたので、このたび、肺がん検診はもとより、他のがん検診・区民健診を含め、事業を再開いたします(注)。

診察のイメージ写真

肺がん検診の主な改善点の1つ目は、「指定医療機関制度」の廃止です。区肺がん検診では異なる2人の医師により胸部エックス線写真を2回読影していますが、指定した医療機関においては、2回の読影とも当該医療機関の医師により行っていました。今回の事故はまさにこの指定医療機関において発生し、外部検証等委員会から事故要因の一つとして指摘されたことから、この制度を廃止する決断をいたしました。今後は、2回目の読影は全て医師会において実施し、専門医や経験豊富な医師複数名で画像を確認いたします。
2つ目は、実施医療機関の担当医に対して精度管理研修会の参加を義務化し、さらに読影に関する勉強会を実施することとしたことです。これにより、読影・判定技術の向上を図ってまいります。
3つ目は、全ての検診の結果説明を対面で行うこととしたことです。判定結果を丁寧に区民の皆さまにお伝えし、十分理解していただくこととしました。

再開にあたっては、十分な検討を通してしっかりした改善策を講ずる必要がありましたので、例年に比べて区民健診・がん検診の申し込みのご案内と実施開始が遅れてしまいましたことを、心からお詫び申し上げます。
今回の改善策により、安心して信頼できる区民健診・がん検診事業を実施してまいることを、お亡くなりになった方、遺族の方、そして大きな不安を与えることとなった区民の皆さまに、固くお約束する所存です。

(注)胃がん検診内視鏡検査についてはさらに検討を進めるため、実施を延期します。準備が整い次第お知らせします。

区民健診・がん検診の主な変更点

区肺がん検診

  • 指定医療機関制度を廃止し、全て杉並区医師会において2次判定または総合判定します。
  • 結果説明を全て対面で行います。
  • 肺がん検診判定会で撮影画像の質等を評価・指導します。
  • 精度管理研修会の参加を義務化し、読影に関する勉強会を実施します。

区大腸がん検診

  • 検査方法や検査キットを統一します。

精度管理

  • 実施医療機関ごとに検査方法や要精密検査率・精密検査受診率・がん発見率等の実施状況を把握します。
  • 外部の専門家による「杉並区がん検診精度管理連絡会」で実施状況の評価を行い、実施医療機関にフィードバックします。

区民健診同時実施の胸部エックス線検査

  • 区民健診と胸部エックス線検査を同時に受診する際は、肺がん検診の判定基準に準じて判定します。

 

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