「ゆりかご面接」って何だろう?(令和4年3月15日)

 

ページ番号1072304  更新日 令和4年6月27日 印刷 

「すぎラボ」は杉並区で子育て中のママライター・パパライターによるコンテンツです。

妊娠の届出の後に「ゆりかご面接」と呼ばれるものがあるらしいと聞いて、一体それは何なのかしら??と興味津々で担当の保健師さんにお話を伺ってきました。

妊娠したら

妊娠したらまず妊娠の届出をしましょう。
妊娠の届出は保健センターや区役所でできます。妊娠中から安心して出産育児ができるよう保健センターで相談に乗ってもらえるので、住んでいる地域を担当する保健センターでの届出がおすすめです。
妊娠の届出をすると、「母子健康手帳」や、「母と子の保健バック」をもらうことができます。

母子健康手帳・母と子の保健バックの写真
母子健康手帳・母と子の保健バック

妊娠届の際に

妊娠の届出をした、全ての妊婦さんを対象に「ゆりかご面接」を実施しています。コロナ禍で外出が気になる方や里帰り中の方、医師から安静の指示がある方はオンラインでの面接も可能です。助産師、保健師などの専門職の方が面接をしてくださいます。面接時間は20分くらい。
面接が終わるとゆりかご券1万円分(詳細後述)がもらえます。

ゆりかご面接

ゆりかご面接は平成28年から始まった取り組みです。妊娠中から切れ目なく息長く妊婦さんの支援をすることが目的となっています。
面接では

  • 出産、子育てで不安に思っていることはありますか?
  • 周囲に手助けしてくれる人はいますか?
  • 経済的な不安はありませんか?

など事前に記入いただいた妊娠届出時アンケートをもとに話がすすみます。
妊婦さんの不安や心配なことなどを解決するための場なのです。
第2子、第3子など出産するごとに相談にのってもらえますが、特に第1子の時は出産や子育てのイメージがわかないものです。
そこを丁寧に相談に乗ってもらえるのはとても嬉しいことです。

また、32週目くらいになるとフォローアップがあります。妊婦さん一人一人に担当の保健師さんがいるので、継続して相談に乗ってもらうことができます。

母子保健テキスト等の写真
ゆりかご面接で渡されるテキスト等

ゆりかご券で使えるサービス

タクシー

妊婦健診、産婦人科への通院や陣痛時の送迎などに使えます。
これはありがたいですね。

産前・産後支援ヘルパー

1歳の誕生日の前日まで利用可能で、上の子の保育園、幼稚園のお迎え代行などにも利用できます。
コロナ禍で実家からお手伝いに来てもらえない家庭も増えているので、利用する家庭は増加しているそうです。

産後ケア事業

令和3年4月から始まった支援事業です。
出産後6カ月未満のお母さんと赤ちゃんが対象で、宿泊型、日帰り型(個別・少人数)があります。産後ケアは、お母さんの疲労回復、乳房ケア、赤ちゃんの発育(健康状態)チェック、育児相談などができるサービスです。宿泊型だと最長4泊5日、日帰り型は個別型・少人数型を合わせて2回まで利用できるようになっています。
産後の心と体のケアをやってもらえるので利用した方には好評で「赤ちゃんの育児について相談できてよかった」「不安が解消されて本当によかった」などの声が届いていて人気となっています。申し込みは結構あるそうです。事前に利用申請が必要なので、妊娠中に申請されるほうがよさそうです。

ゆりかご面接は出産や育児の相談に乗ってもらえたり、妊娠中から利用できるサービスを案内してもらえるのでメリットいっぱい。

ゆりかご相談員の想い

コロナ禍では

インタビューの様子
聞いたことを全て伝えたい思いで取材中。

コロナ禍での妊婦さんからの相談では

  • 夫以外に手伝ってくれる人がいない
  • 出産時、上の子の世話をどうしよう
  • 同じ妊婦さんや子育て中の方と交流する機会がないので、不安
  • コロナ禍で親などに来てもらえず支援者がいない 

などの相談が増えたそうです。

妊娠するまでは保健センターを知らない人がほとんどだと思います。保健センターは子育てのことだけでなく、身体や心のことなども相談ができることを知ってもらいたい、気軽に保健センターとつながって「なにかあったら保健センターは相談できるところ」という認識を持ってもらえたら嬉しいとのことでした。
相談する人がいないということが妊娠中の一番の不安要因です。それを解消してもらえるのは非常にありがたいものです。
妊婦さんが安心して地域で子育てをしていけるよう、必要な支援やサービスは何かを一緒に考えながらお手伝いしていくことが役割とおっしゃる姿がとても眩しかったです。とにかくひとりで抱え込まずに、保健センターの保健師に相談して欲しいとのことです。

取材後記

筆者が出産した10年前は「ゆりかご面接」なるものはなかったですし、「面接」ってなになに??と思って取材したのですが、杉並区の妊娠期からの手厚いフォローにびっくりしました。当時は出産後に保健師さんの家庭訪問が1回ある限りでした。初めての子育てでわからないことだらけだったので、もっと子育てについてお話聞きたいなあと思っていたものです。平成28年から始まったこの取り組み、とってもいいなあと感じました。安心して子育てできる仕組みがあるのは嬉しいです。やるなあ杉並区!

すぎラボライター さくら

 

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